宇都宮市がスマートシティの実現を目指して組織する官民連携コンソーシアム「Uスマート推進協議会」は、「安全・安心」「経済」「教育・文化」の3つのテーマに沿った実証実験2件を採択した。応募は15件だった。

「ドライブレコーダーやAI解析を活用したLRTの運行ルートリスクアセスメントプロジェクト」の概要(出所:Uスマート推進協議会)
「ドライブレコーダーやAI解析を活用したLRTの運行ルートリスクアセスメントプロジェクト」の概要(出所:Uスマート推進協議会)
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 一つは、安全・安心分野の提案で、「ドライブレコーダーやAI解析を活用したLRTの運行ルートリスクアセスメントプロジェクト」。2023年以降に開業予定の次世代型路面電車(LRT)の運行を担う宇都宮ライトレール(宇都宮市)と、三井住友海上火災保険、MS&ADインターリスク総研の3社で構成するグループが提案した。

 LRT車両に設置したドライブレコーダーの映像をAI(人工知能)で解析し、運行ルート周辺の環境に潜むリスクを定量的に把握。さらに、比較的リスクが多い地点を通過する際の目視確認方法について、運転士の視線をアイトラッカーで測定・分析し、AI解析の結果と組み合わせて「あるべき確認方法」を導き出し、運転士教育に活用する。リスクアセスメントの結果を踏まえ、歩行者や自動車のドライバーに向けた啓発チラシなどを作成し、地域と一体となった交通安全の周知啓発に取り組んでいく。

 もう一つは、教育・文化分野の提案で、「3D都市モデル等を活用したデジタルシティ体験プロジェクト」だ。土木・建築設計分野やVR(仮想現実)などのソフトウエア・ベンダー、フォーラムエイト(東京・港区)が提案した。新型コロナウイルス感染症の影響でさまざまな教育活動が制限されているなかで、3D都市モデルや社会施設などの3Dモデルを活用することで、子どもたちの創造性を育む効果的な教育の実現を目指すものだ。

「3D都市モデル等を活用したデジタルシティ体験プロジェクト」の概要(出所:Uスマート推進協議会)
「3D都市モデル等を活用したデジタルシティ体験プロジェクト」の概要(出所:Uスマート推進協議会)
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 実証実験では、オープンデータとして公開されている宇都宮市街地の3D都市モデルや、フォーラムエイトのVRツール、CG(コンピューターグラフィックス)ツールを用いる。新たに構築する社会施設や未来の宇都宮のまちなどの3Dモデルは、社会施設見学をはじめとする学校教育などに利用し、その効果的な活用方法を検証する。

 2つの実証実験は、7月に開催予定の協議会総会にて事業計画案などを審議し、準備が整い次第、開始する予定だ。

 Uスマート推進協議会は、ICT(情報通信技術)などの先進技術を利活用して社会課題の解決や新たな事業の創出などに官民共同で取り組む組織だ。宇都宮市と民間企業、大学の計27団体(2022年4月時点)で構成される。