神戸市は、「神戸ルミナリエ」や「阪神淡路大震災1.17のつどい」の会場にもなっている東遊園地の再整備基本設計(素案)についてパブリックコメントを実施する。意見提出は7月31日まで。

 東遊園地は、「神戸ルミナリエ」や「阪神淡路大震災1.17のつどい」の会場として使われている。安藤忠雄建築研究所が神戸市に寄附を申し出て設計・建築する「(仮称)こどものための図書館」(神戸市の関連発表)の建設予定地としても話題となっている。

東遊園地再整備基本設計(素案)の全体図(資料:神戸市)
[画像のクリックで拡大表示]
東遊園地の位置図(資料:神戸市)
[画像のクリックで拡大表示]

 同地の再整備は、神戸市が進める「都心・三宮再整備」の一環でもある。東遊園地を回遊拠点と位置付け、2015年度から社会実験や検討会議、市民アンケートなどを行ってきた。18年度に基本計画を策定し、再整備の考え方を「東遊園地を、まちに向かって開いていく」とし、次代につなぎたい「残したいもの」、改善が必要な「変えたいもの」、新たに「創りたいもの」をそれぞれまとめた。

 今回パブリックコメントを実施するのは基本計画を踏まえた基本設計の素案で、重点ポイントを「つながり・開放」「にぎわい・交流」「みどり・花・環境」「記憶の継承」「景観」の5項目に整理した。例えば「つながり・開放」は、シンボル性の高いエントランス空間や園内に入りやすい動線の整備、「にぎわい・交流」は子供の創造性を高める空間づくりやPark-PFによるにぎわい拠点施設の整備、「記憶の継承」では神戸の歴史に関する彫刻や記念碑、阪神淡路大震災の「慰霊と復興のモニュメント」などの再配置を挙げている。

 具体的には、園内に(1)「芝生ひろば」(2)「みちひろば」(3)「見晴らしひろば」(4)「こどもと花のひろば」を配置。(1)は、にぎわい拠点施設に接し、大小2つの芝生ひろばで多様なイベントに対応する。(2)は都心の中心軸である「フラワーロード(税関線)」とつなぎ、既存の樹木を生かしながら植栽を整理する。(3)は地下駐車場による高低差を生かした見晴らしの良いテラスと階段状ベンチの整備、(4)は「(仮称) こどものための図書館」と花時計を中心に、子供たちが戸外で読書を楽しむベンチや遊具の設置を行う。さらに、公園が市民の「アウトドアリビング」として親しまれるよう、施設やファニチャーを配置するほか、ライトアップなど夜間の光の演出にも注力する。「グリーンインフラ」による雨水や地下水の活用など、環境負荷の低減にも配慮する。

 なお、Park-PFI事業のにぎわい拠点施設はすでに事業者が決定しており、カフェ&レストラン、屋外図書館、貸しスペースを備えた施設が計画されている(関連記事)。

 また、前述の「(仮称) こどものための図書館」は、鉄筋コンクリート造3階建て、延べ床面積約750m2を計画している。絵本を中心に、図鑑、写真集、児童文学、震災・神戸関連の書籍を2万5000冊程度そろえる。図書の購入・管理運営に当たっては、市が市民・企業に寄附を呼びかける予定だ。