東京都は2022年7月11日、2022年度の「東京都次世代ウェルネスソリューション構築支援事業」において、企業・大学・自治体の連携によるデータ活用のサービスモデルを構築する「連携プロジェクト」に、NTTドコモを代表とするプロジェクトと、日立製作所を代表とするプロジェクトの2件を選定したと発表した。

 同時に東京都は、同事業において先導的な取り組みの事業化などを促進する「事業化促進プロジェクト」の公募を開始した。最大3件のプロジェクトを選定し、1件あたり上限1000万円を支援する。公募期間は7月11日~8月2日(7月22日までの事前申し込みが必要)。

 東京都次世代ウェルネスソリューション構築支援事業は、健康・医療・介護といったウェルネス分野におけるデータ利活用モデルの構築を目的とし、都民の健康増進に資する新たなサービス開発を目指す先導的なプロジェクトを支援する。2022年度の予算額は2億3000万円。

 連携プロジェクトでは、企業・大学・自治体などが協力して、データを活用したサービスモデルを構築し、自治体などをフィールドとして新たなサービスの効果検証を実施する。サービスのプロトタイプがあり、効果検証できる仕組みを持つことに加え、連携プロジェクト実施後に自律的に事業を継続する計画のあるプロジェクトを募集し、2件を選定した。1件あたり上限5000万円を支援する。

 同時に東京都は、同事業において先導的な取り組みの事業化などを促進する「事業化促進プロジェクト」の公募を開始した。最大3件のプロジェクトを選定し、1件あたり上限1000万円を支援する。公募期間は7月11日~8月2日(7月22日までの事前申し込みが必要)。

フレイルリスク『見える化』・行動変容促進による介護予防高度化ソリューションの実装化事業(代表企業:NTTドコモ)

 「フレイルリスク『見える化』・行動変容促進による介護予防高度化ソリューションの実装化事業」は、自律的な健康行動や社会参加の促進が高齢者に及ぼすフレイル予防効果を検証する。都民への高品質なサービスの維持と自治体業務の効率化を両立させた持続的なビジネスモデルの実現を目的とする。

フレイルリスク「見える化」・行動変容促進による介護予防高度化ソリューションの実装化事業の概要(出所:東京都)
フレイルリスク「見える化」・行動変容促進による介護予防高度化ソリューションの実装化事業の概要(出所:東京都)
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 具体的には、スマートフォンから得られる各種ログや社会活動の参加ログを収集してAI(人工知能)で分析し、参加者のフレイルリスクを判定する。フレイルリスクに応じた健康行動を推奨するメッセージに加えて、自治体や民間企業が実施する社会活動の場への参加を促す「社会資源レコメンド機能」を開発し、その活用による健康行動促進、社会参加促進、フレイル予防への効果を検証する。また、自治体や民間企業と共同した収益化モデルを検証する。

 代表団体はNTTドコモ。参加団体は練馬区、NTTデータ経営研究所、SOMPOホールディングス、SOMPOケア。実施時期は2022年7月上旬~2023年2月下旬の予定。

成果連動型介護予防事業を駆動するEvidence-based Policy Making(EBPM)ビジネスプラットフォーム(代表企業:日立製作所)

 「成果連動型介護予防事業を駆動するEvidence-based Policy Making(EBPM)ビジネスプラットフォーム」は、自治体がPFS(成果連動型民間委託契約方式)型介護予防事業とエビデンスに基づく介護予防事業を推進するためのEBPM(証拠に基づく政策立案)支援プラットフォームを構築し、都民の生活の質的向上に資する介護予防サービスの実現を目指す。

成果連動型介護予防事業を駆動するEvidence-based Policy Making(EBPM)ビジネスプラットフォームの概要(出所:東京都)
成果連動型介護予防事業を駆動するEvidence-based Policy Making(EBPM)ビジネスプラットフォームの概要(出所:東京都)
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 具体的には、介護予防アプリを導入済みの八王子市、府中市と連携し、国保データベース(KDB)とパーソナル・ヘルス・レコード(PHR、個人の医療・介護・健康データ)をクラウド上で突き合わせて介護予防効果を測定するためのEBPM支援プラットフォームを構築する。導入事例として、八王子市PFS型予防介護事業の検討と実証を行い、介護事業・保険事業における課題を検証することで、データ利活用モデルとEBPM支援プラットフォームを活用したサービスモデルの構築を図る。

 代表団体は日立製作所。参加団体は八王子市、府中市、エーテンラボ、Rehab for JAPAN、Mealthy。実施時期は2022年7月上旬~2023年2月下旬の予定。