大阪市生野区は、学校再編により2022年3月に閉校する生野南小学校の跡地活用計画を公表した。民間事業者が施設全体を借り上げて運営することを想定する。避難所機能を備えつつ、まちの活性化につながる持続可能な跡地運営を目指す。

生野南小学校の位置(資料:大阪市生野区)
生野南小学校の位置(資料:大阪市生野区)
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民間活用スキームのイメージ(資料:大阪市生野区)
民間活用スキームのイメージ(資料:大阪市生野区)
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 生野南小学校は敷地面積1万945m2、延べ面積約5099m2。東住吉区との区界に位置し、周辺には大阪市中央卸売市場東部市場と百済貨物ターミナル駅があるほか、幹線道路の今里筋が通る。周辺は製造業者の多い生野区の中でも、特にものづくり関連企業が集積するエリアだ。

 活用計画では、基本的な考え方に「防災拠点としての機能」「地域コミュニティ機能」「パブリックマインドと地域連携・地域貢献」「持続可能なスキーム」「エリアへの波及力」「『学び』の視点」の6項目を挙げた。また、「生野南小学校で特に望まれる要件」として「子どもも大人も、『新たな学び』と『交流/居場所』の機会が得られる場所があること」を掲げている。

 活用にあたっては、ひとつの事業者が市と定期建物賃借契約を結び、貸し付け料を払って自ら運営することを想定している。貸し付け期間は20年以上だ。また、計画で平常時と災害時の利用区画と用途を定めており、災害時には講堂・多目的室、11教室以上のスペースと運動場を避難所として開放することを求める。

 現在、この計画を踏まえたサウンディング型市場調査を実施中だ。7月29日・30日に現地見学会を開催(参加申し込みは7月26日まで)、9月29日~10月8日に対話を行う。事業者の公募は2022年春頃、決定は秋頃の予定だ。

 生野区の児童数は1975年から74%減少しており、区西部地域の小学校では大半が一学年一学級になっている。このため、大阪市は12小学校・5中学校を4小学校・4中学校に再編する「生野区西部地域学校再編整備計画」を進めている。一方で、学校には災害時の避難所や地域のコミュニティ拠点としての役割があるため、2019年6月に「生野区西部地域の学校跡地を核としたまちづくり構想」を策定している。