平戸城天守閣(提供:平戸市)
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提案された宿泊施設のイメージ。変更の可能性あり(提供:百戦錬磨)
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 平戸市は「平戸城懐柔櫓(かいじゅうやぐら)宿泊施設化改修・運営事業」の事業者公募で、百戦錬磨のグループ会社のKesshaとアトリエ・天工人(てくと)、日本航空(以下、JAL)の3社による「平戸城『城泊』JV」を選定し、7月11日に基本協定書を締結した。平戸市によると、日本100名城初の城の宿泊施設整備となる。「城泊(キャッスルステイ)」というキャッチフレーズの下、2020年夏頃の開業を予定。欧米圏を中心にインバウンド客の獲得を狙う。

 平戸市は、長崎県最北端の市として日本最古の南蛮貿易の拠点となった城下町。なかでも平戸城は市のシンボルであり、日本100名城にも選ばれている。2017年5月に市が百戦錬磨と共同で1泊2日の宿泊イベント「平戸城キャッスルステイ無料宿泊イベント」を実施したところ、約7500組の応募があり。うち約4200組が外国人だった。なかでも欧米人が約3700組を占めたという実績を受け、欧米圏からの観光客獲得のために平戸城の宿泊施設化を決定。城の大規模改修に合わせ、4月から5月にかけて、海に面した懐柔櫓の宿泊施設化の公募を実施した。

 公募によって、平戸市は百戦錬磨グループのKessha、アトリエ・天工人、JALによる「城泊JV」を選定。3社が提案した「城泊」は、城を中心に周辺の遊休資産や観光資源を利用して平戸城の歴史・アート・食を複合的に体感できる事業であり、地域活性化につながると高評価を受けた。

 本プロジェクトでは、体験型宿泊施設のプロデュースや運営を手がける百戦錬磨グループ(Kesshaおよび百戦錬磨)が全体プロデュースおよび施設運営を、奄美群島で伝統的な建築と文化をテーマに宿泊施設の設計・運営を手がけている天工人が施設設計・内装デザインを手がける。JALが、世界と地域をつなぐネットワーク・プロモーションチャンネルによってプロモーション・送客を担当。それぞれの強みやノウハウを生かしたシナジー効果を最大限に発揮して「城泊」ブランドを構築し、平戸市の観光資源を活用した「体感型観光」の推進で、平戸市や長崎県、九州全域を含めた交流人口の拡大を目指す。

 平戸市の担当者は「まずは欧米圏の取り込みを狙いたい。2020年は東京オリンピックで世界各国から人が集まるので、平戸城が市に足を運んでもらう一つのきっかけになれば」と語る。