神戸市、NTT西日本、PACkage(大阪府箕面市)の3者は同協定に基づく取り組みとして、高齢者や子供などを対象に、eスポーツを活用した実証実験を実施する。2020年7月17日に締結した「withコロナ時代におけるeスポーツによる地域課題解決に向けた連携協定」に基づく取り組みだ。

eスポーツを通じたオンラインコミュニケーションの概要(資料:NTT西日本)
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eスポーツ体験時、平常時、睡眠時に測定したバイタルデータはNTT西日本が管理する(資料:NTT西日本)
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 実証実験では、高齢者同士あるいは高齢者とその家族(孫など)に、対戦型のコンピューターゲームであるeスポーツを体験してもらい、eスポーツが「新たなコミュニケーションエンターテインメントとして成立するのか」「ITリテラシーの向上や健康増進に寄与するのか」などを検証する。

 このうち健康増進については、eスポーツ体験時の操作ログとともに体温、心拍数などのバイタルデータを測定して、高齢者の心身にeスポーツが与える影響を検証する。バイタルデータの測定には、接触型/非接触型のバイタルセンサー、ベッドに敷くマット型センサーなどを使用し、eスポーツ体験時、平常時、睡眠時ごとに測定する。

 神戸市内のシニアサービス事業者の協力を得たうえで、20年12月から高齢者向け施設の入居者にeスポーツを体験してもらい、eスポーツを介護レクリエーションに活用する。続いて、21年3月までに施設入居者とその家族との間で、eスポーツのリモート対戦を通じたオンラインコミュニケーションを利用可能とする。実証実験の舞台となる施設を運営するシニアサービス事業者は現在、選定中だという。

 協定ではこのほか、eスポーツへの理解促進や今後の可能性を考えるウェブセミナーの開催、神戸市内のeスポーツコミュニティーの醸成や関連イベントとの連携にも取り組んでいく。ウェブセミナーは全3回程度を予定しており、20年秋に第1回を開催する。神戸市内でeスポーツに関わる学生や市民のインタビュー動画など、eスポーツの魅力や可能性を伝える動画も発信していく。

 協定に参加するPACkageは、大学生が18年に起業したeスポーツ関連事業のベンチャー企業。eスポ―ツイベントの主催・運営のほか、国内外のコミュニティ―や教育機関と連携した教育を通じてeスポーツに関する理解促進の活動を展開している。