和歌山県海南市は、整備を進めている「(仮称)中央防災公園」と「(仮称)体験学習施設」について、設計業務に参画し、整備後の管理・運営を担う民間事業者をプロポーザル方式で公募する。2021年7月21日から9月30日まで、募集要項の配布と仮登録書の受け付けを行っている。なお、要望があれば、市は質疑と個別の現地説明に対応する。

 中央防災公園は、都市計画公園として都市計画決定されている海南中央公園一帯(42万8000m2)のうち、既存のわんぱく公園と、それに隣接する大池の一部を埋め立てて拡張する部分を合わせた「わんぱく公園エリア」、内池の埋め立てによってできる「防災公園エリア」、山林の一部を造成する「うららか山広場」の3エリア、計約16万3600m2から成る。

中央防災公園の鳥かん図(資料:海南市)
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 中央防災公園は、平常時にはにぎわいを生みつつ、災害時には避難や救護活動、応急仮設住宅用地として利用するほか、災害時を想定したキャンプ体験などもできる場として整備する方針だ。わんぱく公園エリアにはバーベキュー広場やアドベンチャーパークなど、防災公園エリアには防災ヘリポート、多目的広場、パークゴルフ場などを設ける予定。体験学習施設は、大池の一部を埋め立てた部分に平屋建て、延べ床面積約800m2の規模で整備し、展示スペース、体験学習スペースなどを備える予定だ。このほか、大池の水面は水辺のレジャーなどに活用する。

 今回のプロポーザルは、市の「(仮称)中央防災公園整備基本計画」と「(仮称)体験学習施設整備基本計画」を具現化するために行い、選定した事業者を指定管理者予定者と位置づける。市が設計業務を行う際に、指定管理者予定者は市とともに設計、運営計画の検討に携わる。その後、市が整備工事を実施。指定管理者予定者は、議決を経て指定管理者に指定され、2024年4月から既存部分の管理運営を開始する。並行して、新設部分の開園・開館準備を行い、2025年4月に全面開園となる。

事業の流れ(資料:海南市)
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 今回、求めている提案は、中央防災公園と体験学習施設、および2020年6月に開館した市民交流施設「海南nobinos」との連携、相乗効果をもたらす整備、運営の内容だ。市が考えるイメージや展開例を示した「コンセプトシート」の内容を踏まえ、(1)整備・運営に対する基本方針、(2)各主要エリアおよび施設の整備・運営方針に関する考え方、(3)海南nobinosとの連携、(4)収支の考え方、(5)同種・類似事業の実績――の5項目について提案する。

 上記(2)については、わんぱく公園エリア、防災公園エリア、うららか山広場、体験学習施設に関する提案が必須で、大池の水面利用と他の部分は任意。(4)については、全面開園後の2025~2029年度の収支を提案するほか、初期投資に関する官民分担の考え方、収益事業から生じた利益の一部を維持・管理に充当することへの考え方なども含める。

 設定条件として、市は指定管理業務に関して、業務は事業用地全域と施設全体の運営・管理を想定。費用については、体験学習施設のような収益性が見込めない部分は、指定管理料に一定の利益を見込んで市が指定管理者に支払い、他の部分は民間事業者のノウハウと工夫により、維持管理費を削減しつつ収益を上げることを想定している。また、市は年間の指定管理料を1億円程度と見込み、指定管理期間は2029年度末までの6年間と想定している。

 応募資格は、設計業務への助言から整備後の管理・運営までの一連の業務を遂行できる法人、または法人のグループだ。応募者は、9月30日までに仮登録の手続きを行い、10月8日~29日の期間に応募書類を提出する。その後、11月上旬にプレゼンテーションとヒアリングによる審査を行う。評価は、提案内容の的確性、独創性、実現性を考慮して総合的に実施し、選定結果は11月下旬に市のウェブサイトで公表する予定だ。