富山県立山町は、2023年度以降に立山町立小学校に新入学する児童、ランドセルの機能を備えた通学用リュックサックを無償配布する。リュックサックの製作を担うのは、公募で選ばれたアウトドアメーカーのモンベルだ。

通学用リュックサックを「わんパック」(モンベルの資料を一部加工)
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 同社は、開発した通学用リュックサックを「わんパック(One-Pack)」と命名。同社が、これまで登山用品などの開発で培ってきた高機能素材や技術力を活かした。サイズはA4サイズが収納可能な高さ35cm、幅25㎝、奥行15㎝で、重量は、皮革製ランドセルと比べて非常に軽量な約900gだ。タブレットやパソコンを入れられる独立した背面ポケット、レインウェアなどかさばるものも入れられるマチ付きの前面ポケット、左右両側には荷物をつるせるカラビナがついており、学校生活で使う様々なものをこれ一つに詰め込める。

 このほか、ワンアクションで開閉できる独自の仕組み、体格や成長にあわせてフレキシブルに動いてフィットするショルダーベルト、反射テープなど随所に子どもにとって安全で扱いやすさに配慮した工夫がこらされている。素材は、840デニールナイロンに水に強い加工を施した生地を使用し、防水性と耐久性に優れたものとした。公募時に町が提示した条件に従い、1個当たりの価格は1万円(税込み)以下となっている。

 児童が使用するランドセルは新入学用品の中でも高額で、保護者にとって経済的負担が大きい。町は、ランドセルと同程度の機能や耐久性を備えた通学用リュックサックを製作し、無償配布することで保護者の経済的負担の軽減を図る。モンベルが担当する業務は、通学用リュックサックのデザイン案の作成、製作、町への供給だ。2022年度~2024年度にかけて3カ年度で各年度180個程度、計540個程度の供給を予定している(2023年~25年4月入学予定の児童に供給予定)。町は、モンベルに支払う委託料として、3カ年度で702万円(税込み)の予算を確保する。なお、リュックサックは学校指定鞄などにはせず、使用を強制するものではない。

 立山町とモンベルは、2017年10月に包括連携協定を締結。アウトドアを基軸とした7つの取り組みを掲げており、今回は、その一つ「子どもたちの生き抜いていく力の育成に関すること」に沿った取り組みとして公募に参加し、通学用リュックサックの開発を担うことになった。現時点で一般販売の予定はないが、モンベルは「ほかの地域からもリクエストがあれば応えたい」と話している。