大阪市は8月3日、大阪市工業用水道コンセッション事業(大阪市工業用水道特定運営事業等)の優先交渉権者を前田建設工業を代表企業とするコンソーシアム「大阪工水イノベーション」に決定したと発表した。構成企業は日本工営、西日本電信電話、東芝インフラシステムズの3社となる。

 コンソーシアムによる運営権対価の提案額は5億円(税別)。VFMは32.1億円(17.4%)となる。そのほか、提案のあった任意事業を実施することにより、約2.5億円の収益増加(必要経費を除いて約1.0億円の利益)が見込まれる。

 前田建設工業によると、民間事業者が経済産業大臣に許認可を受け、工業用水道事業者として事業を運営する国内初のスキームであり、管路の状態監視保全から改築更新までの業務を含んだ工業用水道コンセッション事業としても国内初だという。事業概要は以下の通り。

「大阪市工業用水道特定運営事業等」の概要
  • 対象施設
    ・工業用水道事業法に基づく市工業用水道事業の事業用資産の総体(ただし、市水道事業や他事業体と共有または共用している施 設等を除く)
  • 事業期間
    ・2022年4月~2032年3月まで(10年間)*
  • 事業の範囲
    ・工業用水の供給及び経営等に関する業務
    ・浄水場及び配水場の管理運営に関する業務
    ・管路の管理運営に関する業務
    ・お客さまサービスに関する業務
    ・災害及び事故への対応に関する業務  等
    * 運営権者が希望する場合、または不可抗力の発生等により事業期間の延長の必要が生じた場合、運営権者と市との協議により、最大10年間の延長が可能。
  • 事業範囲のイメージ図(画像:大阪市)
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 提案でコンソーシアムでは、10年間の事業期間で適切な収益基盤・費用構造・運営体制を確立し、事業終了時には大阪市へ活用可能な形で承継してくことを提案。100年後も工業用水道を持続的に支える運営体制を構築し、「大阪工水モデル」を大阪市から全国に発信していくとしている。