東京都墨田区は、隅田公園の利活用を検証するための社会実験「そよ風L@B,(そよかぜらぼ)」を8月31日まで実施している。隅田公園の舗装広場の一角で8m×10m=80m2を占有して、既存イベントや店舗との連携イベント、「キッチンカー」「物販カート」の常設化に向けた社会実験、公園利活用の相談窓口の設置などを行っていく。社会実験実施中は区が占用主体であるため、利活用する民間事業者が支払う占有料は発生しない。
今年3月に広場などをリニューアルした隅田公園は、区と東武鉄道が連携して、浅草と東京スカイツリータウンを結ぶ賑わいのある水辺整備を推進するエリアに含まれている(関連記事)。
東武鉄道は、東武スカイツリーラインの浅草駅~とうきょうスカイツリー駅間の高架下に整備する複合施設「東京ミズマチ」を開発、6月18日には、隅田川を渡して浅草(台東区)と墨田区側を結ぶ歩道橋「すみだリバーウォーク」の開通と併せて段階的にオープンを進めている。「東京ミズマチ」の一部は、コミュニティ道路を介して、連続的に隅田公園に面した接した立地となっている。
そうした中で、隅田公園では、新型コロナウイルス感染症の影響により大きなイベントの開催が見送られてきた。そこで墨田区は、今年6月と7月に社会実験として庁内職員用の屋外会議室「そよ風会議室」を開設。withコロナを念頭に、新たな公共空間の使い方や可能性を検証し、行政職員自らが公共空間の利活用をPRした。
会議室だけでなく、さらなる新たな公園利活用の可能性を検証するため、8月1日に開始したのが社会実験「そよ風L@B,」だ。9月以降は隣接する横十間川の水辺活用も含め、社会実験の継続実施も検討中だという。なお、利活用イベントは不定期に開催されているが、新型コロナの感染拡大防止の観点などから、実施スケジュールはウェブなどで広く告知はしていない。
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