静岡県三島市は、市が国の「地方創生テレワーク交付金」を活用して実施を検討している、地方移住、テレワークオフィスへの企業誘致についての事業に関して、サウンディング型市場調査を実施する。対象は市内でサテライトオフィスやシェアオフィス、コワーキングスペースなどを運営する事業者、およびこのような事業者と連携して今回の事業化に資するセミナーやイベントなどを開催する事業者だ。調査への参加を希望する事業者は、8月25日までにメールまたは電子申請で申し込む。対話は8月16日から9月3日の期間に実施する。

 三島市では対話を通じて、事業実施状況(当該事業者が運営するサテライトオフィスの概要や利用状況など)、市との連携の意向確認、市の事業の方向性や行政に対して求める支援について情報や意見を求める。

 同市では、テレワークによる地方への新しい人の流れの創出を事業化したい考えだ。新たな人の流れを創出するために、同市が事業化を想定している内容は以下の3点だ。

  • 三島市外のテレワーカーや企業に対して、三島市内のサテライトオフィスなどをPRし、利用を促進する
  • サテライトオフィスなどを起点に地域の魅力を感じるコンテンツを提供し、地域との関係性を深める
  • 中長期的にテレワーカーが地域と関わることで、三島市への移住を促進する

 事業化にあたっては、公共施設の新設ではなく、市内の既存の民間サテライトオフィスなどと連携した事業であることと、国の「地方創生テレワーク交付金」の活用が見込まれる事業であることを前提としている。

 これらの事業化にあたって、市はAARRRモデルにあてはめて検討しており、特に地域の魅力を感じるコンテンツの整備を課題ととらえている。AARRRモデルとは、サービスの成長をAcquisition(ユーザー獲得)、Activation(ユーザー活性化)、Retention(継続)、Referral(紹介)、Revenue(収益化)を5つの段階に分けて可視化し、各段階で課題の抽出と解決を図って事業を成長させていく手法のこと。

三島市におけるAARRRモデルに即した取り組み例(資料:三島市)
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 三島市ではこの5段階のうち特に、同市に興味を持ち、市内のサテライトオフィスを使ってみたいと考えた事業者が実際に使ったり、市内のセミナーなどに参加したりするActivation(ユーザー活性化)の段階と、その後、継続してサテライトオフィスを利用したり、地域のプロジェクトに参加したりするRetention(継続)の2つの段階の取り組みを特に充実させたい意向だ。これらの事業例として三島市では、サテライトオフィスなどの利用者との地域住民の交流イベントの定期開催、サテライトオフィスなどの利用企業と地域企業のビジネスマッチングの開催を挙げている。