石川県加賀市は2020年8月12日、行政手続きデジタル化ツール「LoGoフォーム電子申請」の提供を開始した。LoGoフォーム電子申請は、トラストバンク(東京都目黒区)の行政申請用のWebフォーム作成・集計ツール「LoGoフォーム」に、GovTech分野のスタートアップ企業であるxID(東京都千代田区)のデジタルIDアプリ「xID」を連携させたもの。住民や事業者は、xIDアプリをインストールしたスマートフォン(スマホ)から加賀市のホームページにアクセスして、各種の電子申請ができるようになった。8月17日現在、人間ドック助成申請(国民健康保険)が電子申請の対象となっており、加賀市では対象の手続きを今後、随時追加していくとしている。

LoGoフォーム電子申請の利用フロー(出所:トラストバンク)
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LoGoフォームの管理画面(左)と作成した申請フォーム(右下)(出所:トラストバンク)
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xIDアプリのPIN1入力画面(出所:トラストバンク)
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 電子申請の流れは以下の通り。まず、xIDアプリをスマホにインストールして、初期設定時にスマホのNFC(近距離無線通信)を使ってマイナンバーカードの基本4情報(氏名、住所、性別、生年月日)を読み取り、マイナンバーカードとxIDアプリをひも付けする。以降は、マイナンバーカードを使用せず、xIDアプリに本人確認・認証の番号(PIN1)、申請データの改ざんを防止する電子署名の番号(PIN2)を入力するだけで、スマホ経由の電子申請が可能になる。

 電子申請のWebフォームは、トラストバンクのLoGoフォームを使って作成する。LoGoフォームは、LGWAN(総合行政ネットワーク)上で稼働するLGWAN-ASPとして提供されており、テンプレート(ひな形)やパーツ(部品)を組み合わせるだけで行政申請用のWebフォームを作成できる。プログラミング言語の知識がない職員でも簡単にWebフォームを作成できるため、フォーム作成を外部委託する必要がなくなり、コスト削減につながるという。また、LoGoフォーム電子申請では、xIDアプリが取得したマイナンバーカードの情報が個人情報として自動入力されるため、目視による二重チェックが不要になる。

 xIDアプリを開発したxIDは、GovTechの先進国であるエストニアと日本に拠点を持つ。2019年12月に加賀市との間で行政サービスのデジタル化に向けた協定を締結し(関連記事)、2020年8月に会社名をblockhiveから現在のxIDに変更した。トラストバンクとは2020年5月にエストニアのノウハウを活用した行政サービスのデジタル化促進に向けた業務提携を締結し、LoGoフォーム電子申請を共同開発した。LoGoフォーム電子申請の採用は、全国で加賀市が最初になるという。