静岡県は、自動運転の実証事業である「しずおか自動運転ShowCASEプロジェクト」の2021年度事業受託者に東急を選定した。東急は2021年10月から12月にかけて、名古屋大学、ソリトンシステムズ、タジマモーターコーポレーション、地域の交通事業者などと提携しながら、静岡県内の4地域(賀茂郡松崎町、伊東市、沼津市、掛川市)で自動運転の実証実験を実施する。

実証実験のイメージ。伊東市の遠隔コントロールセンターから各地域を走行する自動運転車両を遠隔監視・操縦する(資料:静岡県)
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2020年12月の伊豆高原の実験で使用した車両。タジマモーターコーポレーション製造の自動運転車両を使用する。(資料:静岡県)
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実証実験には東急とその提携先を合わせた12社・1大学が参加する。地域の交通事業者は、伊豆急行、伊豆箱根バス、掛川タクシー、東海バスの4社(資料:静岡県)
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 しずおか自動運転ShowCASEプロジェクトは、地域交通の運転手不足、過疎地域での高齢者の移動支援といった課題を解決するために、地域の交通事業者による自動運転サービスの実現を目指している。計画期間は2019年度~2024年度。2021年度の実証実験では、自動運転車両の遠隔監視・操縦オペレーションに関連する技術を検証する。

 まず、10月に松崎町で自動運転車両を1台、11月に伊東市の伊豆高原で自動運転車両を2台走行させて、それらを伊東市に設置した遠隔コントロールセンターから遠隔監視・操縦する。続いて12月に沼津市で1台、掛川市で1台の自動運転車両を同時運行し、遠隔コントロールセンターからそれらを同時に遠隔監視・操縦する。これが実現すれば、1カ所の遠隔コントロールセンターから複数都市の自動運転車両複数台を同時に遠隔監視・操縦する日本初の事例になるという。

 検証対象となる技術は、基本的な遠隔監視・操縦に加えて「自動運転車両と交差点の信号情報を連携させて、円滑な加減速を行う」「狭い道路にAI(人工知能)カメラと仮設信号を設置、自動運転車両の通過時に対向車両側の仮設信号を遠隔操作で赤にして自動運転車両の円滑な運行を可能にする」「自動運転車両の後方に後続車両への案内モニターを設置し、一般車両と協調した運行を可能とする」「自動運転車両内に自動運転システムと連携する案内システムを設置し、乗客に行き先や次に止まるバス停などを案内する(運転席が無人となった場合を想定)」などを予定する。