実験車両のイメージ写真(資料:小田急電鉄)
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自動運転バスの運行ルート(資料:小田急電鉄)
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 神奈川県と小田急電鉄(東京・新宿)、および小田急グループの江の島電鉄(藤沢市)は、藤沢市内の江の島周辺の公道で、一般客も乗せて自動運転バスの実証実験を行う。期間は9月6日から16日まで。ソフトバンクグループのSBドライブ(東京・港)が、技術面で協力する。同社は、自動運転技術を活用したスマートモビリティーサービスの事業化をめざしており、小田急電鉄と協業に関する協定を締結している。

 実験は、セーリング競技の国際大会であるセーリングワールドカップシリーズ江の島大会(9月9日~16日)の開催に合わせて実施する。神奈川県の黒岩祐治知事によると、自動運転バスの実証実験は全国各地で行われているが、江の島のような大規模観光地で実施するのは、全国初の事例だという。実験を通じて、一般車両や自転車、歩行者が行き交う環境での自動運転バスの走行と、車内のモニタリングやアナウンスなど、自動運転バスの実用化に向けたサービス面の検証を行う。

 実験期間は9月6日から16日で、このうち一般客が試乗できるのは、11日から16日だ。江の島海岸バス停と、江の島島内にある小田急ヨットクラブを結ぶ約1.1kmの運行ルートのうち、1.0kmの区間を自動運転する。期間中の平日は10時から16時の間に往復6本、土日は10時から15時10分の間に、小田急ヨットクラブ発の片道5本を運行する計画だ。実験車両は、路線バス用の小型ノンステップバス、日野ポンチョをベースにした自動運転車両。システムがすべての運転を実施し、緊急時のみドライバーが運転する「レベル3」相当で走行する。

 モニターとして試乗する一般客の募集は450人程度で、運賃は無料。8月14日から先着順で予約を受け付けていたが、8月22日現在、既に全日程とも満席となっている。

 神奈川県は、生活支援ロボットの実用化・普及を進める「さがみロボット産業特区」を中心に、ロボットが生活を支えるパートナーとして活躍する「ロボットと共生する社会」の実現に向けた取り組みを推進している。今回の実証実験も、その一環として実施するものだ。黒岩知事は「江の島が世界から注目されるこの機を捉えて、自動運転を活用した公共交通の可能性を示すとともに、ロボットと共生する新しい社会の姿を神奈川から発信していく」とコメントしている。