埼玉県警察草加警察署は、管内の埼玉県草加市・八潮市で、詐欺対策用機器「あんしんみーちゃん」の実証実験を行う。主に高齢者のモニターを草加市で200人、八潮市で50人募集。自宅に機器を設置してもらい、振り込め詐欺防止の効果や、アンケートによる利用意向などを検証する。実証実験の調査期間は9月から11月まで。2019年1月頃に結果を発表する予定だ。使用する機器は、製造・販売元のパートナーズ(東京都新宿区)が無償提供する。

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あんしんみーちゃん。高齢者が親しみやすいよう、合成音声ではなく本物の6歳の女の子の声を収録した。右写真のように、人形を電話機の横に置いて付属のマイクを固定電話のスピーカーに張り付けるだけで作動する(写真:パートナーズ)

 あんしんみーちゃんは、パートナーズが静岡県警察と共同で開発した商品だ。高さ (座高)22 cmの小さな人形が、電話の着信に反応して胸のブローチを点滅させ、同時に振り込め詐欺の注意喚起メッセージを話す。人形は6歳の女の子という設定で、音声メッセージは「すぐに信用しちゃダメ、警察に相談してね」「ATMで還付金は受け取れませんよ」「だまされたら、みーちゃん悲しいな」など9種類。利用者が受話器を取ると音声は止まるようになっている。

 静岡県警察が2017年4月から9月にかけて行った実証実験では、独居高齢者を中心とした405世帯にあんしんみーちゃんを設置したところ、期間中、対象世帯での詐欺被害はゼロ件だった。さらに、振り込め詐欺電話を見破ったケースも14件あった。今年6月には警視庁高井戸警察署(東京都杉並区)でも採用されている。

 草加警察署管内は、埼玉県内でも特殊詐欺被害が多発している地域だ。2018年8月20日時点で、前年同期を上回る69件(概数。うち3件は未遂)、約4560万円(暫定値)の被害が発生している。こうした背景から、草加署では、静岡県警の実績などを評価し、新しい詐欺被害防止の取り組みとして、あんしんみーちゃんによる実証実験を行うことにした。