大阪府枚方市は2021年8月16日、「スマート街路灯」で収集した人流データの一部を公開した。スマート街路灯は、枚方市がNECと締結した「スマート街路灯の実証実験に関する協定」に基づいて設置されたもの。照明、ネットワークカメラ、スピーカー、デジタルサイネージ(電子看板)を搭載しており、カメラが撮影した映像を解析して、通行者の人数、移動方向、性別や年齢層などの属性を推定する機能を備えている(協定の発表資料)。

スマート街路灯(左)とデジタルサイネージ(右) (出所:枚方市)
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 スマート街路灯は、枚方市役所の隣にあるニッペパーク岡東中央(岡東中央公園)に1基設置されており、隣接するふれあい通りの人流データを取得している。8月24日時点で、枚方市は、ふれあい通りにおける2021年4月1日~2021年4月30日の通行人数(日単位)と年齢別マスク着用率、4月23日における1時間ごとの通行人の数、性別、年齢層をホームページで公開している。今後は4月、7月、10月、2022年1月の人流データを継続的に公開し、最新データを公開する時点でそれ以前の過去データは削除するとしている。

スマート街路灯全体のイメージ(出所:枚方市)
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 スマート街路灯がカメラの映像から通行人の人数や属性を推定する機能は、NECソリューションイノベータ(東京都江東区)の人物像分析システム「FieldAnalyst」を利用している。FieldAnalystは、カメラが撮影した映像をリアルタイムで解析した後、即座に映像を破棄するため、個人を特定してプライバシーを侵害するようなデータは保存されないという。

 枚方市は、スマート街路灯の設置をスマートシティの推進に向けた社会実証と位置付けている。取得した人流データから周辺施設の来客数を予測してフードロスを削減したり、通行者の属性に合わせてスマート街路灯のスピーカーやデジタルサイネージから適切な情報を発信したりする、といった使い方を検討している。