旧庄屋屋敷の母屋(提供:浜松市)
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地元の人々には愛着のある屋敷跡だという(提供:浜松市)
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 浜松市は、東区中郡町の万斛(まんごく)庄屋公園の再整備に向けてサウンディング型市場調査の実施する。公募設置管理制度(Park-PFI)を活用して公園内の庄屋屋敷跡を残すための公募の条件整理や整備・管理の方針決定に役立てる予定だ。

 万斛庄屋公園は遠州鉄道新浜松駅から電車で約18分の遠州西ケ崎駅から約460mに位置し、敷地面積は1万4077.24m2。公園のある東区中郡町周辺は、江戸時代には、藩主と直接謁見する資格のある有力な独礼庄屋の鈴木家が収めていた地域。公園内の庄屋屋敷跡には明治期に建てられた伝統的な日本家屋の母屋や離れ、弓道場などが残存し、時の豪農を忍ばせるたたずまいが残っている。家主が離れ、荒廃が進んでいたこの地を地域の憩いの広場として活用するため、浜松市は2010年12月に、土地と建物を一括して寄付で譲り受けた。

 一般的に、こうした古い家屋の保存・修復・維持管理費はコスト面で折り合いがつかず、空き家化や解体が進みがちだ。浜松市では、一群の家屋を保存・修復し、公園内施設として有効に活用する意欲やノウハウを持つ民間事業者に家屋を委譲するとともに、公園管理への参加を促し、公民の協働による公園づくりを行いたいと考えている。そこで、市場動向や民間事業者の意向を把握し、公募の条件整理に役立てるため、サウンディングを実施する。

 民間事業者との対話は10月30日に浜松市役所にて、1グループ30分から60分ほどで実施する。対象者は事業主体となる意向のある、あるいは将来その可能性がある法人グループなど。休憩場所や広場としての活用案、事業範囲、事業実施の体制、管理運営期間、スケジュール、母屋のみの改修計画案、整備後の運営状況の適切なモニタリング方法などを対話する。市では、工事費、管理運営費などは、すべて民間事業者側としたい意向だ。

 現地見学会・説明会への参加者を9月6日まで募集し、9月11日に開催予定。その後、サウンディングへの参加を希望する事業者は、10月10日までに提案書類の提出が必要だ。

 市の担当者は「歴史ある建物で、地元の人たちには愛着のある場所。民間企業の手を借りて公園として残すことができれば、地域の活性化につながるだろう」と話す。