岡山市は2021年9月1日、市内主要地区の人流についてオープンデータでの公開を開始した。対象エリアは、JR岡山駅や岡山城を含む都心部、北区北長瀬、東区西大寺、中区浜・原尾島、南区岡南。それぞれのエリアに15分以上滞在していた人口(以下、推計滞在人口)を、年代・性別などの属性情報と共に市のウェブサイトで公開する。情報の更新頻度は月に1回で、1カ月の延べ推計滞在人口を千人単位で記載したCSVファイルとして提供する。併せて、結果を可視化したグラフも年に1回以上更新する。

人流オープンデータのCSVファイル(左、単位は1000人)と可視化したグラフ(右)の例。都心部は1時間ごとの推計滞在人口を公開する(出所:岡山市)
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対象となる都心部。エリア1、エリア2、22の個別エリアそれぞれの推計滞在人口を集計する(出所:岡山市)
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 都心部は、後楽園などの一部エリアを除く都心部全体、都心部のうちの中心市街地(本町、磨屋町、中山下、幸町、田町、表町、柳町、中央町、西大寺町など)、22の個別エリアについて、それぞれの1カ月間の延べ推計滞在人口を集計する。さらに、1時間単位の推計滞在人口も公開する。北長瀬、西大寺、浜・原尾島、岡南は、各エリアの中心(北長瀬はJR北長瀬駅、西大寺は西大寺バスセンター、浜・原尾島は中区役所、岡南は築港新町バス停)から半径800mの範囲内の1カ月単位の延べ推計滞在人口を公開する。

 岡山市では、こうした人流データを公開することで、事業者が費用や時間をかけずに推計滞在人口を取得・活用できるようになり、市内の経済活動の活性化が期待できるとしている。例えば、小売り業では、店舗の商品構成やディスプレーを改善する際の判断材料として、エリアごとの推計滞在人口の年代や性別を利用できる。

 推計滞在人口の取得には、KDDIの位置情報データ分析ツール「KDDI Location Analyzer」を利用する。KDDI Location Analyzerは、情報提供に同意したauのスマ―トフォン(スマホ)利用者の位置情報をGPS(全地球測位システム)を使って取得し、匿名化したうえで分析できるクラウド型の地図情報システムである。滞在人口は、auスマホ利用者数の全人口に対する割合から統計的に求める。岡山市の人流オープンデータは、125mメッシュごとにauユーザーの位置情報を取得して、そこからエリアごとの滞在人口を推計する。岡山市によると、125mメッシュを基礎とする粒度での人流オープンデータの継続的な公開は全国初になるという。