第0回豊岡演劇祭の公式サイト
「 第0回豊岡演劇祭 演劇祭 演劇祭 演劇祭」における企業との協働事業。モビリティ関連のほか、リストバンド型電子チケットによる入場管理も行う(資料:豊岡市)
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 トヨタグループの一般社団法人トヨタ・モビリティ基金と兵庫県豊岡市は、地域住民や観光客の利便性向上と地域活性化に向けた活動を共同で開始する。まずは、同市で9月6日から8日にかけて開催される「第0回豊岡演劇祭」に合わせ、KDDI、兵庫県北部を運行エリアとする全但バス(兵庫県養父市)、兵庫トヨタ自動車とともに、新たな移動の仕組みに関する実証実験に取り組む。

実証内容は「路線バスなどの走行位置の見える化」「超小型モビリティの無料貸し出し」「地域住民向け回遊サービス」の3点で、期間は11月30日まで(地域住民向け回遊サービスは、演劇祭の期間中のみ実施)。終了後には効果検証を行い、それ以降も行政、地域、交通事業者、自動車産業関係者とともに活動を継続していく考えだ。

 「路線バスなどの走行位置の見える化」では、全但バスが運行する路線バスに、フレクト(東京都中央区)のリアルタイム車両管理システム「Cariot(キャリオット)」を搭載し、走行位置をデジタルサイネージや携帯サイトに表示する。演劇祭期間中、城崎国際アートセンター、城崎温泉ツーリストインフォメーションSOZORO(そぞろ)、全但バス出石営業所の3カ所にKDDIがデジタルサイネージを設置する。会場への移動や日常での利便性向上を目指す。演劇祭終了後も、地域住民が集まる豊岡市民プラザなどにデジタルサイネージを設置して、取り組みを継続する。

 「超小型モビリティの無料貸し出し」は、近距離移動に適した一人乗りの電気自動車15台を、豊岡駅前など市内3カ所にて無料で貸し出し、乗車体験してもらうという取り組みだ。交通が不便な観光拠点への移動手段の構築や、高齢者を含む多様な人たちの気軽な外出機会の増加を目指す。トヨタ車体の超小型電気自動車「コムス」を使用し、兵庫トヨタ自動車が車両のメンテナンスを担う。

 「地域住民向け回遊サービス」は、地域住民が気軽に演劇祭に参加できるように、期間中、兵庫トヨタ自動車が、市内の城崎、出石、歴史博物館、城崎マリンワールド、兵庫トヨタ豊岡店の5カ所を回遊する車両を運行するという内容だ。運行する車両は7台で、運行スケジュールと各車両の現在位置はホームページから確認できる。乗車には電話予約が必要だ。

 少子高齢化や人口減少、それらに伴う移動の不便といった問題に直面する豊岡市は、文化芸術を通じて地域課題の解決を目指している。その活動の一環で、2020年度から舞台芸術をメーンにしたアートイベント、「豊岡演劇祭」を開始する予定だ。2019年度にその予行として開催する「第0回 豊岡演劇祭」の機会をとらえ、実証実験を行う。

 トヨタ・モビリティ基金は、2014年8月に設立された。トヨタの技術や専門知識を活用しながら、大学や政府、NPO、調査研究機関などとも連携し、都市部の交通課題の解消やパーソナルモビリティ活用の拡大、次世代モビリティの開発に資する研究などに取り組んでいる。