杉並区は、不燃ごみの積み替えを行う施設としてかつて使っていた「旧杉並中継所」を、防災拠点として活用する。その施設の平時の活用方法について、民間事業者から意見や提案を求めるサウンディング型の市場調査を実施する。調査に先立ち、9月16日に現場見学を含む事前説明会を開催する。参加申込は9月11日まで。

 旧杉並中継所は、西武新宿線井荻駅から徒歩約10分の場所にあり、区立の井草森公園と隣接している。既存施設は地上1階、地下2階建てで、広さは1階が912m2、地下1階が3135.14m2、地下2階が2264.59m2。地下には集じん脱臭室、ホッパーステージ(ごみを投入するスペース)、機械室、昇降設備室、車路などがある。1階は事務室、PRコーナー、倉庫、中央制御室などに使われていた。

旧杉並中継所の位置図(資料:杉並区)
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 区は防災拠点として、備蓄保管用の災害拠点倉庫、重機保管場所、本庁代替施設、支援物質の荷下ろし・荷さばきに使う地域内輸送拠点の4つの機能を想定している。1階と地下1階の一部に本庁代替施設を置き、地下1階を地域内輸送拠点に、地下2階を災害拠点倉庫として活用し、車路などの平たん部を重機保管場所とする考えだ。

 このうち、平時における有効活用を考えているのは、本庁代替施設と地域内輸送拠点の部分だ。これらについて、災害時の防災拠点としての活用を妨げないことを前提とした活用アイデアを求めている。区は、留意する点として、残置されている機械設備を撤去する場合は多額の費用が必要となること、平時は地域にとって有益となる活用方法であること、保育園が隣接しているため、安全面への配慮も必要であることなどを挙げている。

防災拠点の活用イメージ(資料:杉並区)
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 これらを踏まえて、事業内容と災害時の対応、必要な面積などの事業範囲、事業方式、地域貢献アイデア、活用に当たって障壁となる事項や区に求める条件、およびアイデアがあれば井草森公園との一体的な活用方法などについて対話を交わす。事業方式については、土地・建物の活用方法などの事業スキーム、改修工事の必要性、機械設備撤去の必要性、維持管理の考え方の4点について提案を求めている。また、ゾーニングについては、区が示している案にとらわれないアイデアでも構わない。

 調査に参加できるのは、事業の実施主体となる意向を持つ法人、または法人のグループだ。調査は10月22日、23日の日程で実施する。参加を希望する場合は、所定の書類に必要事項を記入し、10月9日までに電子メールで送付する。調査の結果は、2020年度中に概要を区のホームページなどで公表する予定だ。

 調査後は、調査で出た活用方法などについて、地域の意見を聞きながら検討を進めていく。跡地活用の基本方針は、調査結果と地域の意見、および行政需要などを踏まえて21年度に決定し、22年度に事業者を募集する予定だ。