街区の外観イメージ。2019年1月に開始した公募で3者の応募を受け、学識経験者などで構成する横浜市現市庁舎街区等活用事業審査委員会(委員長:岸井隆幸日本大学理工学部特任教授)が選定した。評点は100点満点中80.47点だった(資料提供:横浜市)
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ライブビューイングアリーナの内観イメージ(資料提供:横浜市)
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施設概要(資料提供:横浜市)
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街区の位置(資料提供:横浜市)
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 横浜市は、市庁舎移転(2020年6月予定)に伴う現市庁舎街区(敷地面積1万6522.87m2)の活用事業者に、三井不動産を代表とする8社による企業グループを選定した。構成企業は鹿島建設、京浜急行電鉄、第一生命保険、竹中工務店、ディー・エヌ・エー、東急と、星野リゾートが全額出資する関内ホテルマネジメント。

 三井不動産グループが提案した事業コンセプトは「MINATO-MACHI LIVE(ミナト-マチ ライブ)」。1959年に竣工した建築家・村野藤吾設計の行政棟を保存活用し、そのほかの既存建物は解体する。関内駅との間に約2000m2の駅前広場を設け、その奥に地下1階地上30階建てのタワー棟(11万7017m2)を新築する。

 この事業は既存建物の譲渡と定期借地権の設定に基づく。借地期間は、運営期間70年に加え、開業前後の工事期間を含めて合計78年間を想定。2020年12月に基本計画協定・定期借地権設定契約・建物売買契約を締結し、2024年度末の全面開業を目指す。市によると、建設などの初期投資額は約500億円。

 事業のテーマは大きく分けて「国際的な産学連携」と「観光・集客」の2つ。うち、前者についてはタワー棟に5万1900m2のイノベーションオフィスを設け、うち2万m2に国内トップレベルのグローバル企業を誘致する。この企業が、施設内の新産業創造拠点(3600m2)や総合大学(1万2800m2)と連携する計画だ。ほか、ビルの6、7階には市民の健康増進やスポーツ振興に寄与するウェルネスセンター(4700m2)を設ける。

 「観光・集客」面では、保存する行政棟を星野リゾートによる「レガシーホテル」(1万7000m2)に転用。2024年6月に予定する開業の半年以上前からホテルスタッフが地域に住み、地元との交流を通じてガイドブックにない場所に宿泊者を案内する「地域探訪ツアー」を実施する。また、みなと大通りに面した部分には2階建ての商業施設「みなとテラス」を増築し、アート・音楽活動の場を備えた「ライブ書店」(2300m2、有隣堂運営)などを設ける。ほか、タワー棟低層部に「ライブビューイングアリーナ」(3000m2)やVRなどによるスポーツ体験施設(6800m2、以上2施設はディー・エヌ・エー運営)を入れる予定だ。ほか、京急電鉄、東急、WILLER EXPRESSが交通ネットワークの拠点(1400m2)を設ける。

 現市庁舎街区だけでなく、関内・関外地区のエリア価値向上のため、施設の開業前から地域関係者と連携し、地区マネジメント活動の推進、そのための財源確保や工事期間中の賑わいづくりにも努める。