「日経 xTECH(クロステック)」2018年9月13日付の記事より

 NTTデータは2018年9月13日、自動運転車両を用いた移動サービスの実証実験をすると発表した。東京都江東区豊洲の公道で9月14日から20日のうちの3日間、地域住民50組程度を対象に実施する。車両の走行状況や利用体験者の声を基に移動サービスとしての価値や課題を検証する。2020年までに自動運転レベル4(限定的な領域でシステムがすべての運転タスクを実施)の技術を使った移動サービスの実現を目指している。

3台の自動運転車両を使う。車両の屋根の上には周囲を見るカメラとレーザーセンサー、高精度なGPSアンテナがある
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 群馬大学次世代モビリティ社会実装研究センターと大和自動車交通と共同で実施する。群馬大学が市販車を自動運転仕様に改造した車両3台を利用。東京メトロ有楽町線豊洲駅周辺の3カ所を乗り降り地点として、3カ所を結ぶルートで移動サービスを提供する。利用者が任意のタイミングで呼び出せるオンデマンド型である点や複数の候補から乗降地点を指定できる点に新規性があるとNTTデータは説明する。

 利用者がスマートフォンから乗車場所と目的地を指定して配車を依頼すると、運行管制システムが車両に乗車場所への走行を指示。到着した車両に利用者が乗り込み、配車依頼後に配布されたQRコードを提示すると認証でき、目的地まで走行する。車内に設置したコミュニケーションロボットやタブレット端末を使って利用者への案内をする。実証実験では予約した3時間の枠の中で、いつでも何回でも配車依頼できるようにした。

車内に設置したロボットやタブレットで乗客への案内をする。自動運転中は運転手がハンドルから手を離している
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 都市部の公道で実施するため「自動運転レベル4を目指しながらレベル2で走行する」(NTTデータ第一公共事業本部第一公共事業部市場創造推進室の町田宜久課長)。大和自動車交通の運転手が運転席に乗り、安全確認したうえで自動運転モードに移る。運転手が危険だと判断した場合には随時運転に介入する。

NTTデータが開発した運行管制システムは車両位置の把握や走行ルート指示、遠隔監視などができる
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 NTTデータは配車依頼の受け付けや走行ルート指示、遠隔監視などの機能を持つ運行管制システムを開発した。交通会社や不動産会社、自治体などが移動サービスを展開する際の基盤として導入してもらう考え。2020年まで各地で実証実験を繰り返しながら実用化を目指す。