受託候補者による提案概要(資料提供:兵庫県)
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「県庁舎等再整備基本構想」のスケジュール(出所:兵庫県)
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 兵庫県は2019年9月17日、県庁舎建て替えおよび周辺整備の基本計画策定を支援する受託候補者に、隈研吾建築都市設計事務所・昭和設計・ウエスコ設計共同体を選定したと発表した。6月4日から公募型プロポーザルを実施し、応募した3者を選定委員会(委員長:安田丑作神戸大学名誉教授)が審査した。次点は日建設計・日建シビル設計共同体だった。

 受託候補者の提案は「人・自然・街をつなぐ、共生・協働の兵庫グリーンテラス」。県庁周辺地域を「グリーンフロントエリア」と位置づけ、三ノ宮駅周辺の「シティフロントエリア」からの回遊と交わる場所に、行政とにぎわいによる交流のコアゾーン「兵庫グリーンテラス」を創り上げるというものだ。

 県庁舎ゾーン再整備の考え方は「兵庫五国の多様な魅力を発信するにぎわい庁舎」「時代のニーズや生産性向上に寄与するスマートウェルネス庁舎」「あらゆる災害に備え、県民生活を守り続ける庁舎」「誰もが使いやすく、わかりやすい庁舎」「周辺地域施設と連携した環境共生・低炭素型の庁舎」の5つ。にぎわい交流ゾーンには「品格あるにぎわい」を生み出すクリエイティブハブを形成する。景観形成のテーマは「歴史と自然が形成するみどりのまちなみ」とした。

 兵庫県庁舎は1〜3号館、議場棟、別館、西館、災害対策センターで構成されている。このうち、3号館と災害対策センター以外は新耐震基準施行以前の建設で、1995年の阪神・淡路大震災でも被害を受けた。周辺の県民会館や神戸総合庁舎も築50年を超え、老朽化が問題視されている。

 そこで県は6月に、地域全体のまちづくりを視野に入れた「県庁舎等再整備基本構想」を策定。県庁舎・議場・県民会館を現在地で建て替えて、行政機能と芸術文化系機能を充実させ、外資系企業やITなど先端産業の開発拠点による「にぎわい交流機能」を加える方針を示した。

 今回の公募は、この構想の具体化を目指すもの。提案には「県庁舎ゾーン再整備」「にぎわい交流ゾーン整備」「景観形成」の3つのテーマの考え方を求めた。耐震性能確保が急がれる県庁舎については2019年度中に基本計画、21〜25年度の整備完了を目指す。県民会館やにぎわい交流ゾーンの整備は26〜30年度を見込んでいる。