津市は、市営の温泉施設である榊原自然の森温泉保養館「湯の瀬」の整備・運営事業をDBO(公設民営)方式で担当する民間事業者の募集を開始した。公募型プロポーザルによるもので、応募書類の提出期限は2020年2月28日。審査結果は20年4月に発表する。

DBO方式の導入による収支改善効果と、選考審査の評価基準。自主事業の付帯設備整備費用は賃貸料として支払われるため、事業者負担として評価する(資料:津市)
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 榊原自然の森温泉保養館「湯の瀬」は1988年8月に開設した日帰り温泉施設。利用者は93年度の約27万人をピークに、近年は15万人前後で推移している。2017年度以降は施設・建物の老朽化に伴って、ろ過器や露天風呂浴槽の修繕を実施しており、18年度の支出超過が2120万円に達するなど、損失に歯止めがかからない状態が続いている。

 このため、津市は湯の瀬の施設整備に向けて、17年度に現況調査を実施。大規模改修、新築のいずれも6億5000万円程度が必要になるという調査結果から、現在の施設を解体撤去して隣接地に建て替えることを決定した。さらに、民間事業者のアイデアを活用した自主事業によって、現在の温泉施設利用料金(一般が550円)を維持しながら集客と収益の改善を目指すために、「DBO方式」を採用することになった。

 DBO方式とは自治体などの「公」が資金を負担して、民間事業者に設計や運営を委託する方式。湯の瀬では、津市が整備資金を負担し、民間事業者が既存施設の解体撤去・処分、撤去後の整備工事、新施設の調査・設計や建設工事、管理運営業務を担当する。津市では18年6月から19年1月末までDBO方式の事業に関心を持つ民間事業者からの関心表明を募集し、4社からの応募があったという。

 委託期間は、新施設整備が20年7月から23年11月まで、管理運営が23年12月の新施設オープンから最短で10年、最長で30年を予定する。新施設には、収益と集客の改善のために、事業者が自主事業を行う付帯施設を整備することが可能だ。付帯施設の整備費用は津市が負担し、事業者は使用開始後に整備費用に見合う賃貸料相当分を津市に納付する。津市の説明資料では自主事業の運営を前提に、選定する事業者を「レストラン、カフェ、ショップ、物産販売、キャンプ場など得意分野のある事業者」と想定している。

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