大阪市による布設年度別管路延長(資料:大阪市)
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大阪市による布設年度別管路延長(資料:大阪市)
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 大阪市水道局は、設置から年数が経った多数の配水管について、民間のノウハウや人的資源を活用して更新を進めることを検討している。その一環として、事業の実施主体となり得る民間事業者の有無やその実現性を把握するために、アンケート形式の市場調査を実施中だ。具体的なスキームを検討する材料にするために、事業への参入意向のある民間事業者から幅広く意見を募集する。

 大阪市域には、現在、約5200kmにおよぶ配水管が張り巡らされており、その多くは、経年化が進んでいる。管路の老朽化を示す指標として用いられている、法定耐用年数を経過した管路(40年経過管)の割合は、2016年度末の数字で45%。従来は年間60~70kmのペースで更新してきたが、それでは、45%の数字がさらに高まっていく。また、2018年6月に発生した大阪府北部地震の検証も踏まえ、新たな巨大地震の発生にも備えるべく、早期に耐震化を進めていく必要がある。そこで、管路の更新ペースを大幅に引き上げるため、官民連携手法を導入する方針だ。

 具体的には、PPP/PFIの手法により、管路のなかでも特に、地震時に被害が集中する鋳鉄管の早期解消と、使用可能年数を迎えるダクタイル鋳鉄管を優先的に更新し、水道管路網全体の若返りを図る。

 PPP/PFIの導入を検討しているのは、水源、浄水場と経た後、配水場から各戸の給水管を結ぶ「配水管」の部分だ。民間事業者は、施工計画の策定から設計、施工までの更新業務を担う。管路以外の施設の更新と管路も含めた維持保全は、市の業務とする。更新の対象となるのは、1800kmの配水管で、事業期間は15年程度を想定している。今後5年間で700km、その後の10年間で1100kmを更新する。

 これらを踏まえて、アンケート調査では、PPP/PFI手法で参入するにあたっての条件など事業への意見、PPP/PFIを導入することで市が得られる効果、およびそのほかの意見や要望を聞く。

 調査に参加できるのは、この事業に参入する意向のある法人、または法人のグループ。参加を希望する場合は、10月12日までに、所定の「調査回答用紙」に回答し、電子メールで送信する。回答内容によっては、市から個別にヒアリングを要請する場合がある。調査の結果は、概要をホームページで公表する予定だ。