新庁舎1階ロビーに設置された分身ロボット「OriHime」(提供:神奈川県)
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 神奈川県は2020年9月29日から12月24日まで、オリィ研究所(東京都港区)の「OriHime(オリヒメ)」を使って、移動困難な障害者の就労支援の試行を実施する。OriHimeは、iOSやAndroidが稼働するタブレット端末から操作する分身ロボット。カメラ、マイク、スピーカーを搭載しており、ユーザーは端末画面に表示される遠隔地の風景を見たり、その場の会話を聞いたりしながらOriHimeを操作して、遠隔地にいる人物と「その場にいる」感覚で対話できる。音声に加えて、頭を抱えるなどOriHimeの身振りでコミュニケーションを取ることもできる。

 まず、神奈川県庁の新庁舎1階ロビーにOriHimeを設置し、平日午後の1日1時間、試行を実施。その後、新庁舎1階の「ともしびショップ」、平塚市役所本館1階のひらつか障がい福祉ショップ「ありがとう」でも試行していく。ともしびショップは、障害者の社会参加を実現するために運営されている喫茶店・売店であり、神奈川県内の公共の建物や公園などさまざまな場所に開設されている。

OriHimeを通じて、在宅のまま来庁者への声掛けや案内ができる(提供:神奈川県)
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 移動が困難な障害を持つ在宅勤務者はOriHimeを使って、在宅で来庁者への声掛けや案内を行う。また、「ともに生きる社会かながわ憲章」の説明や憲章グッズの案内、新型コロナ対策のアルコール消毒の呼びかけなども担当する。ともに生きる社会かながわ憲章は、県立の障害者支援施設「津久井やまゆり園」で2016年に発生した大量殺傷事件を受けて、こうした事件が二度と繰り返されないように県と県議会によって制定されたもの。

 OriHimeのサイズは、高さ23㎝、幅約17cm(腕を畳んだ状態)、奥行き約11㎝。重量は660g。自走することはできず、ロビーなどに設置して使用する。

・発表資料