国は、国立公園における分譲型ホテルと企業保養所の認可に踏み切る。宿舎の審査基準に関する自然公園法の施行規則を改正し、9月30日に施行した。

 客室を分譲するホテルや会員制ホテルなどの分譲型ホテルや企業保養所は、公園利用者に公平な利用機会を提供できないという理由から、これまで国立公園事業に認可されなかった。しかし、観光地として衰退傾向にある地域への民間投資を促すため、一般宿泊客を受け入れることを前提に、新たな審査基準を設定。要件を満たす分譲型ホテル・企業保養所を認可することとした。

 認可の基準は以下の通り。(1)と(2)の両方に適合することが要件になる。

(1)以下のア・イ・ウ のいずれにも適合するもの

  • ア 特定の者が独占的に利用する客室を設けないこと
  • イ 公園施設の年間延べ宿泊可能客室数のうち、7割以上について、一般の利用者の
     宿泊の機会が確保されていること
  • ウ 季節性の強いエリアにおいては、ハイシーズンも、一定数の客室において、
     一般の 利用者の宿泊の機会が確保されていること

(2)以下のア・イのいずれかに適合するもの

  • ア 廃業施設や休業施設が目立つエリアの再活性化や上質化に資すると
     判断されるもの
  • イ 風致景観の保護上支障を来している廃屋や老朽化施設の改築、増築又は建替え
     により実施されるもの

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コンドホテルの仕組み(イメージ) (資料:環境省)

 なお、分譲型ホテルのうち、コンドホテルのように施設の所有権を客室単位などで販売するものについては、購入者(区分所有者)と国立公園事業者との契約で、建物の耐用年数に応じた定期借地権を設定するか、大規模修繕や建て替えが円滑に実施できる措置を契約に盛り込むことが条件となる。具体的には、区分所有者が契約に定められた修繕費の支出や積み立て、修繕計画の委任などに応じない場合、国立公園事業者が区分所有権を買い取れるような規定だ。