富山市は、「顔認証システム社会実験」を2020年10月1日に開始した。富山駅周辺の中心市街地と、江戸時代に北前船の港町として栄えた岩瀬地区にある飲食店や観光施設など、計30カ所に順次、顔認証による決済サービスなどを導入する。実験は、米国立標準技術研究所(NIST)による顔認証技術のベンチマークテストで第1位の性能評価を得ているNECに委託。21年3月末まで実施する。

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店頭での顔認証決済の様子 (出所:NECの発表資料)

 社会実験の狙いは、観光だけでなく経済・社会・文化の面からも「選ばれるまち」を目指して、安全で快適な観光体験の実現と地域全体の活性化を推進すること。あらかじめ顔情報とクレジットカード情報を登録済みの顧客は、店との間で現金やクレジットカードをやり取りすることなく、レジなどに設置された顔認証システムのカメラの前に立つだけで、完全に非接触で決済を済ませられる。

 利用者はあらかじめ、スマートフォン向けの専用サイトで個人情報利用規約などに同意したうえで、スマホのカメラで顔を撮影し、支払いに用いるクレジットカード情報とともに登録する。登録できるカードはVISAとMastercard。観光客も対象としているため、富山市民でなくても誰でも登録できる。登録済みの観光客が来るとディスプレイに歓迎メッセージを表示する「おもてなしサイネージ」も富山駅構内に設置した。

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登録済みの人に歓迎メッセージを表示する富山駅構内に設置された「おもてなしサイネージ」 (出所:NECの発表資料)