高知県佐川町は、図書館機能とものづくり機能を併せ持つ「佐川町新文化拠点(仮称)」の基本設計者選定のためのプロポーザルを実施する。形式は一般的な設計者選定のためのプロポーザルだが、新築施設の設計だけでなく町内の情報環境の設計も求めているのが特徴だ。

計画地の位置(「佐川町新文化拠点(仮称)整備基本計画(策定中)」より)
計画地の位置(「佐川町新文化拠点(仮称)整備基本計画(策定中)」より)
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機能・施設のネットワーク化のイメージ(「佐川町新文化拠点(仮称)整備基本計画(策定中)」より)
機能・施設のネットワーク化のイメージ(「佐川町新文化拠点(仮称)整備基本計画(策定中)」より)
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開館までのスケジュール(「佐川町新文化拠点(仮称)整備基本計画(策定中)」より)
開館までのスケジュール(「佐川町新文化拠点(仮称)整備基本計画(策定中)」より)
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 新文化拠点には、佐川町立図書館(223.2m2)と、レーザーカッターや3Dプリンターなど利用できる「さかわ発明ラボ」(171.8m2)の機能を集約する。新文化拠点の敷地面積2194.72m2、延べ面積1200m2程度、工事費は6億円以内(税別、設備、什器、外構を含む)を想定している。

 情報環境については、図書館の蔵書に加え、「佐川の人々(人材)、NPOや企業、地域活動、イベント、各種文化施設、図書・雑誌資料、データベースなど」をネットワーク化して活用できるようにすることを想定している。具体的には、実施要項の別紙「情報環境設計についての考え方」において、同町出身の植物学者、牧野富太郎氏にちなみ「植物学を軸にした情報の流れ」を例示している。

 提案上限額は1100万円(税込み)。公募の参加表明は11月19日まで。10月13日まで質問書を受け付ける。一次審査、公開の二次審査を経て12月20日に結果を公表予定だ。2022年6月から実施する実施設計については今回の業務の契約に含まれないが、来年度予算で契約を予定している。

 町が9月に公表した「佐川町新文化拠点(仮称)整備基本計画(策定中)」によると、佐川町では「大多数の利用者にとって、図書館ではなく手近な文化的諸施設が生活や日常に身近なネットワークの接点となる」という考え方から、図書館につながっていく接点をまち全体に多種多様に設定することを求めている。それだけにとどまらず、その接点と人々を取り次ぐ仕組みやネットワーク化も進めていきたい考えだ。

 新施設の面積は最大1200m2。うち図書館780m2、ものづくりエリア120m2で、一体的な運営を行う。また、整備と運営の一貫性のある体制での進行を想定している。設計者の選定では、実績、地域性・将来性のほか「特に末永く新文化拠点(仮称)の維持管理に責任を持てる地域志向・未来志向の設計者であること」を重視する。提案内容については、アナログとデジタル、実空間と情報空間を一体的に捉える発想などを重視するとしている。