福井県敦賀市は、2022年度末に予定されている北陸新幹線の金沢~敦賀間開業に向け、JR敦賀駅の西側にある市有地で、敦賀の玄関口となる「敦賀駅西地区」の開発を官民連携で進めている。公園・広場を中心に、その周りにホテル、飲食・テナント棟、子育て支援施設や公共機能の各施設を配置、市民と来訪者の交流や賑わい創出拠点とする計画だ。また、敦賀駅から観光地(金ヶ崎エリア)までの動線については、国道8号再整備(4車線の国道を2車線化し、生まれた空間を利活用)を薦め、10月3日に供用を開始した。同市ではこの2つの場所それぞれで社会実験を行う。

敦賀駅西地区ではケータリングカー出店や広場設置

社会実験の会場レイアウト(資料:敦賀市)
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スカイランタンのイメージ(資料:敦賀市)
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 敦賀駅西地区では、公園・広場を整備した後の民間活用を想定した社会実験を実施する。実験はケータリングカーの出店やスカイランタンの打ち上げなどを行うもので、市民が「公園・広場」の利活用方法について考える契機とするのが狙い。実施日時は10月24日(土)と25日(日)の11時から20時まで。

 敦賀駅西地区は、道路をはさんでAゾーンとBゾーンに分かれており、今回の会場は、公園・広場のほかに子育て支援施設、飲食店などが整備される予定のAゾーンだ。Bゾーンにはホテルと駐車場が整備される計画で、今回の実験では仮設駐車場として来場者に開放する。

 今回の実験では芝生に椅子、テーブルなどを置いた交流・憩いの場の設置、10台程度が出店するケータリングエリアでの飲食の提供、親子ひろばの開設、エリア内に公共機能として整備予定の知育・啓発施設に関するパネル展示・本を使ったワークショップ、シェアサイクル体験。親子ひろばでは、子ども連れの家庭が自由に休憩できる「お休み処」、新幹線をモチーフにした「自由落書き板」、プラレール広場を設置、運営する。25日(日)の11時~12時にハロウィンゲームを開催する。

 敦賀駅西地区は、Aゾーンが4337.7平方メートル、Bゾーンが3638.06平方メートル。ホテル、飲食・テナント、子育て支援施設、公共機能の各施設を分棟形式で整備。公園・広場と各棟をとキャノピー(屋根)付き遊歩道でつなげ、回遊性と統一感のある中低層の街並みづくりを計画している。公園・広場を市の負担で整備し、公共機能部分も含めたそのほかの施設を民間事業者が整備。完成後、公共機能部分を市が賃借するスキームだ。各施設の土地は、定期借地権を設定して市から借り受ける。2018年9月から2019年1月にかけて公募プロポーザルを実施、代表の青山財産ネットワークス(東京都港区)とHifリゾート(石川県小松市)で構成する企業グループが事業者に選定された。

 ホテルは、ビジネスタイプのシングルルームからエグゼクティブ対応のジュニアスイーツまでの客室バリエーションを持ち、国内外のVIPにも対応できる仕様のビジネスホテルとする。ホテルの名称は「ホテルグランビナリオTSURUGA」。知育・啓発施設は、丸善雄松堂・編集工学研究所が指定管理者となり、来館者が書籍を自由に閲覧・購入できる新しいタイプの知の拠点施設を目指す。ワークスペースやカフェも併設する計画予定だ。