IR予定区域となる山下ふ頭の位置(横浜市の資料に加筆)
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 横浜市は、同市とともに事業を実施する意思を持つ民間事業者を対象に、具体的な日本型IR(Integrated Resort、統合型リゾート)事業全体のコンセプト提案を募集する。

 募集に参加するには参加登録が必要で、10月30日の午後5時までに所定の書類一式を市の窓口に持参する(郵送、メール不可)。提案書類の提出は12月23日までで、その後、2020年1月から3月末頃までの期間に、提案に基づいて対話を行う。

 事業は、特定複合観光施設区域整備法(IR整備法)に基づき、特定複合観光施設区域(IR区域)を整備するもので、事業名称は、「(仮称)横浜・山下ふ頭における特定複合観光施設設置運営事業」。広さ約47万m2の山下ふ頭に、スケールとクオリティーの両方を備えたMICE施設、5つ星などの最高級ホテル、エンターテインメント施設、港の景観を生かした市民の憩いの空間などを整備するほか、様々な交通をつなぐゲートウェイ機能なども備えたリゾート空間の実現を目指す。事業期間は40年間と仮定している。IR整備法に基づいて国が基本方針を定めた後、市が実施方針を策定し、設置・運営を担う民間事業者の公募・選定を行う予定だ。

 今回の提案は、(1)日本型IRの実現に関すること、(2)開発事業に関すること、(3)関連産業に関すること――の3区分で募集する。IR整備法および横浜市の関連計画に基づき、これらの計画を具体化し、持続可能な事業となるような提案を求めている。なお、(2)と(3)に関する提案後の対話は、必要に応じて実施する。

 応募に際しては以下のような参加条件がある。(1)は、海外でMICE施設、ホテル、エンターテインメント施設、商業施設、カジノ施設のすべてを含む統合型リゾートの開発・運営の実績があること、(2)は、ホテル、エンターテインメント施設、商業施設のすべてを含む複合施設の開発実績があること。(3)は、スマートエネルギー、次世代交通システム、ギャンブル依存症対策、治安悪化対策、マネーローンダリング対策、IRのファイナンスの各分野で、IRに活用できる最新技術を持つ事業者を対象としている。

 市が求めている提案内容は、(1)は、事業方針(事業全体の方針)、事業計画(土地利用や配置、動線の計画、イメージ図など)、施設計画(種類、機能、規模など)、運営計画、運営事業に関する事項(実施方式やスケジュール、雇用など)のほか、経済的・社会的効果、国際競争力を高めるための施策、ギャンブル依存症などの有害な影響を排除するための施策など。(2)は、(1)と同様の事業方針、事業計画、施設計画に加え、設置事業に関する事項(実施方式や事業スケジュール、雇用確保の方針と計画)、IR区域周辺の都市基盤整備などだ。(1)、(2)ともに、施設規模など詳細の条件は募集要項で定められている。なお、(3)については事前の参加登録は不要で、11月15日までに、所定の書類に提案内容を記入し、電子メールで送信する。対話の必要がある場合は、12月中旬頃に実施する。

 今後、市はこれらの提案も参考にして、2020年頃に実施方針を策定。設置運営事業を担う民間事業者の公募・選定も行う。IRの開業は20年代後半を予定している。

 また、市はIR実現に向けた準備の一環で、IRに関する市の考え方などを説明する市民説明会も並行して開催する。市の全18区で順次行う予定で、まず12月に中区、神奈川区、西区、金沢区、鶴見区、磯子区の6区で、区公会堂などを会場として実施する。対象は市内に在住、在勤、在学する人。参加を希望する場合は、11月8日~22日の期間に電子メールまたはファクスで申し込む。応募多数の場合は、開催区の人を優先して抽選を行う。