六華苑の外観(写真:桑名市)
[画像のクリックで拡大表示]
活用対象範囲(資料:桑名市)
[画像のクリックで拡大表示]

 三重県桑名市は、国重要文化財の六華苑をPPP事業として管理・運営することを想定し、サウンディング型市場調査を実施する。参加申し込み・提案書の提出は12月13日まで。市では要件を満たした全ての申し込み者と2020年1月中旬から下旬に対話を行い、公募条件などを決め込んでいく。対話に参加した事業者は、今後の本公募時において得点のかさ上げなどの優遇が受けられる見込みだ。

 六華苑は山林王として知られた実業家、二代目諸戸清六の邸宅として、1913年に竣工した。1991年に市が土地を取得、建物の寄贈を受けた。木造2階建ての洋館は「日本近代建築の父」として知られるイギリス人建築家ジョサイア・コンドルの設計。木造平屋建ての和館には、国産の最上級木材がふんだんに使われている。これらの建物は1997年に国の重要文化財に、庭も2001年に国の名勝に指定されている。映画やドラマのロケ地にも使用され、年間約300組のカップルが結婚式の前撮り撮影に訪れる。

 六華苑の維持管理・運営は、1994年度から2005年度まで市直営、06年度から18年度までは指定管理者制度で、今年度から、市の直営(社会福祉協議会への委託)に戻している。今後のPPP事業への移行も含めた検討を行うためだ(関連記事)。

 事業の対象は六華苑の建物・庭園のほか、隣接する桑名市住吉浦休憩施設も加わる。提案は建物のみ、庭園のみなど一部が対象でもかまわないが、通年で活用することが前提だ。文化財・名称指定を受けている建物、庭園については、外観・内観を大きく改変することはできないが、造作や設備の追加、法規制にとらわれない提案も受け入れる。

 市では、事業に関わる初期投資は事業者負担を想定。維持管理や運営費負担は提案次第だが、事業の利益を一部還元し、公費負担を削減できる提案が期待されている。

 提案書のテーマは(1)活用用途について、(2)期待される収入見込み、(3)六華苑等周辺施設と連携したエリアとしての魅力を向上させるための方策。(4)その他、となっている。