神奈川県は2020年11月5日、「神奈川ME-BYOリビングラボ」の2020年度実証実験に、エーテンラボ(東京都渋谷区)が提案した習慣化アプリ「みんチャレ」の社会実装モデルを採択したと発表した。県内の市町村国保と企業健保からその被保険者に「みんチャレ」の利用を勧めてもらい、目標歩数の達成など生活習慣改善行動への参加率や継続率を調査する。

みんチャレの画面。同じ目標を持つ5人でコミュニティを作り(左)、お互いにメッセージや写真を送って励まし合う(中央)。「健康データ」を記録する機能もある(右)(出所:エーテンラボ)
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 みんチャレは、5人1組のコミュニティを作って、そのメンバーが目標達成に向けてお互いを励ますことで、より良い生活習慣の定着を促すスマホアプリである。コミュニティにはニックネームでの参加が可能であり、参加者はチャットを通じてメッセージや目標にチャレンジ中である証拠となる写真を送り合う。効果的に行動変容を促すために、行動経済学のナッジ理論に基づいて実装されているという。

 神奈川ME-BYOリビングラボは、神奈川県が県内の自治体、企業、大学などと連携して「未病領域」の健康改善に役立つ商品・サービスに実証実験の場を提供して評価する試みである。SDGs(「3.すべての人に健康と福祉を」「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」「17.パートナーシップで目標を達成しよう」)の達成につながる取り組みとしても位置付けている。みんチャレを使った実証実験は、2021年2月まで約3カ月間にわたって実施する。

 実験には、メタボリックシンドローム予備群および該当者から160人が参加し、実験開始時に目標体重・目標歩数を決めて、期間中に1日1回、その日に歩いた歩数と写真をみんチャレに投稿して、コミュニティのメンバー同士で情報共有する。実験の前後で参加者の身長・体重・腹囲とともに、歩行習慣など健康行動に対する意識・行動の変化を調査する。

 エーテンラボ提案の実証実験は2019年度の「神奈川ME-BYOリビングラボ」にも採択されており、今年度で2年連続の採択となる。2019年度の実験では糖尿病予防の生活習慣改善をテーマに、みんチャレの使用者18人と非使用者14人に分けて「目標歩数の達成率」を比較。その結果、使用者57.5%、非使用者26.5%となり、みんチャレを使用することで目標歩数の達成率が有意に向上したという(2019年度実証実験結果の発表資料)。