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徳島県がAIによる文章要約の実証開始、知事会見や会議録を分かりやすく提供

緒方優樹=チカラ【2017.11.13】

徳島県ホームページ内専用サイト「徳島発!『AI要約サービス』」の実証実験ページ(資料:徳島県)
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 徳島県とメディアドゥグループで電子書籍ビジネスなどを手掛けるメディアドゥは10月30日に、AIによる文章要約サービスの実証実験をスタートした。

 具体的には、徳島県がホームページ上で公表している県知事の記者会見録などで、AIによる文章要約サービスを導入。これにより、利用者自らが要約率を指定して、会見録などを簡潔な情報として入手できるようにした。

 その狙いは2つあり、「県民にAIを身近に感じてもらうこと」と「会見録を確認してもらいやすくすること」。これまで会見録へのアクセスは1日平均50アクセスにとどまっていたが、実証実験の初回となった10月30日会見分では、480アクセスと9倍以上に増加したという。AIによる文章要約サービスの導入効果に期待がかかる。

 今回の文章要約サービスの要約の度合いは、10%から90%まで選択できる。例えば10月30日の会見では、要約前の文章が1495字に対して、70%を選べば1009字、30%ならば346字。5W1Hの情報が必ず入るように設計され、会見の内容を端的に要約する。

 実証実験に当たってメディアドゥは、専用サイトの開発および徳島県のホームページと連携させるためのシステム設計などを担当。徳島県は、知事の定例記者会見などの議事録データを実証フィールドとして提供し、ホームページやSNSなどによって実験を周知する。

 また徳島県は今回の要約サービスの導入と同時に、県職員の働き方改革として「自動翻訳機能」も導入。これまで会見録をアップする際は県職員が録音データから文字起こしをしていたが、自動翻訳機能により職員の作業を誤字修正などだけにスリム化した。これまで1時間の会見を文章にするのに約10時間かかっていた作業を、約2時間まで短縮する効果が見込めるという。

 今回の実証実験は、2018年3月末までの予定。18年1月からは知事の定例記者会見と併せて、過去の県審議会の会議録の要約も実施する。徳島県総合政策課の担当者は「長文のビッグデータを要約すると多くの人の目に入りやすくなる。これからは県民の声を反映しつつ、サービス自体の質を高めていきたい」と話す。

この記事のURL https://project.nikkeibp.co.jp/atclppp/PPP/news/111000512/