伊予鉄バスの高速バスの空きトランクルームに乗客と果物や水産加工物を混載(提供:国土交通省)
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事業概要(資料:国土交通省)
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 国土交通省は、愛媛県八幡浜市と東京都新宿区間で運行している高速バスの空きスペースを利用して、八幡浜市で生産されている果物や水産加工品を運ぶ貨客混載の総合効率化計画を11月1日に認定した。スタートは12月初旬を予定している。

 これまで、新鮮な果物や、生産量が限られた水産加工品の都市部への小口輸送は、トラックの特別積合せ便で陸送していた。今回は、伊予鉄バス運行する八幡浜市と新宿区(バスタ新宿)間の高速バス(オレンジライナーえひめ)の空きスペースを利用し、八幡浜市で生産されている柑橘の果物やジャム、ゼリー、水産加工品を、東京都の飲食店や直売所へ提供する。トラック輸送に変わる運送手段を確保することで、流通の効率化や労働力不足への対応を目指す。また、環境負荷の軽減も期待でき、約2.6tの二酸化炭素排出量の削減が見込まれている。さらに地域の特産品を都市部へ流通させることで、地域の活性化も見込む。

 計画では、果物や水産加工品を専用の冷凍ボックスに入れ、伊予鉄南予バスが管理する八幡浜営業所車庫内で、高速バスのトランクルームの空きスペースに積載し輸送。終点のバスタ新宿到着後、バス会社車庫に向かい、そこから、小売店や飲食店、産直マルシェなどの販売所へと引き渡される。地元産品の購入・販売はアップクオリティ(東京都新宿区)が行う。伊予鉄バスは同社と契約て輸送を担う。全体のスキームの企画とコーディネートは愛媛県が行ったという。

 全国で旅客鉄道やバス、タクシーの空きスペースを利用した貨客混載が広まっているなか、高速バスの認定は全国初。国土交通省の担当者は「高速バスを使った貨客混載を実施している企業や団体はすでにあるが、物流総合効率化法に基づいて国土交通省から認定を受けた事業は全国初。今後も事業者の工夫による物流効率化が全国に広がれば」と語る。