横浜市は、中区山下町にある山下公園レストハウスを暫定利用し、イベントを実施する事業者を募集中だ。イベントは月単位で実施し、2021年2月、3月と6月~9月の合計6枠分の事業者を募集する。応募は市内の事業者限定で、提案書などの提出期限は12月7日。

 今回の公募では、横浜市が創設を目指す公募型行為許可制度の確立に向けた試行として実施する。同制度は、2019年9月に市が策定した「公園における公民連携に関する基本方針」の中で制度創設を掲げているもので、公益性を確保しつつ、民間事業者のアイデアを活用したイベントなどを行えるようにする制度のこと。制度創設の具体的な時期は未定。

山下公園は、横浜市を代表する公園で、横浜港の海岸沿いに位置する。大さん橋東側付近から山下埠頭までの海沿いに約700メートルにも及ぶ臨海公園だ。レストハウスは大さん橋側の端に位置する(横浜市の資料を一部加工)
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 横浜市では、山下公園でのイベント実施を通じて、公益性の確保や公園利活用への影響を検証する。公募型行為許可制度の確立に向けた試行としては、「都心臨海部の公園での健康づくり」に次いで今回の公募が2件目となる。

 山下公園レストハウス内には、以前はコンビニエンスストアがあったが、9月末に閉店している。今回、イベントを実施する場所は、コンビニエンスストアと休憩所だった292m2のスペースと、レストハウスを取り囲む周辺園地だ。実施期間は2021年2月、3月と6月~9月で、計6枠分。募集単位は1カ月ごとに1提案とし、複数の提案をすることもできる。イベントは準備と撤収期間を含めて1カ月間で、期間内は原則として毎日開催するものとする。公園使用料は1日につき3900円で、準備・撤収期間も含めた1カ月分を市に支払う。

 イベントは、公園の魅力と賑わいの創出に資するもので、実施可能時間は6時から24時まで。物品の販売も可能だが、従前のレストハウスの機能を踏まえ、販売する商品は、飲食物など公園利用者が必要とする物品とする。また、イベント実施時に、レストハウス内か周辺園地にイスとテーブルを設置した無料休憩スペースを設けること、清掃活動などによる公園の美観向上や、イベントの情報発信に合わせた公園の魅力発信を行うことも義務付けられている。

 市は、イベントの公益性、応募者資格、提案内容について、要項に定める条件への適合性を審査した上で、12月下旬に行為許可の候補者を決定する。その後、2021年1月上旬に、全候補者による抽選により実施月を決定する。候補者に選定された事業者が7者を超えた場合は、抽選の結果によっては事業を実施できないことがある。事業者はイベント終了後、速やかに実施結果報告書と収支報告書を市に提出する。横浜市では、今後の制度設計の参考にするために報告書の内容についてヒアリングを行う場合もある。