飛行ルート(資料提供:国土交通省)
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配送の流れ(資料提供:国土交通省)
将来のビジネスモデル(資料提供:国土交通省)
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 和気町ドローン物流検証実験協議会(※)は、2008年12月1日より2週間程度、ドローンを活用した荷物配送検証実験を実施する。実施エリアは岡山県和気町の津瀬地区。配送サービスの利用者は、津瀬地区の17世帯。荷物を配送する飛行ルートは、和気ドーム駐車場から津瀬地区配送エリアまでを結ぶ吉井川河川上約10km。飛行時間は片道約15分を見込む。

 周囲を山に囲まれ、近隣に商業施設の少ない岡山県和気町津瀬エリアでは従来、高齢者の買い物支援のため、宅配業者が週2回自動車で食料品や日用雑貨を配達していた。ドローンを用いることで、コストを抑えた多頻度の配送が可能になることを期待する。

※ 代表事業者は、Future Dimension Drone Institute。会員は和気町、和気商工会、岡山東農業協同組合、買い物サポートさえきユーザー会、和気町区長協議会、和気町津瀬区、井手秀樹慶應義塾大学名誉教授、ファミリマート、エアロジーラボ、関西テレビ放送ほか

 今回使用する機体は、ガソリン・エンジンによる発電機と、自家発電した電力で駆動するモーターを組み合わせた「ハイブリッドドローン」と呼ばれるタイプ。最大180分・100km以上の飛行が可能なエアロジーラボ(大阪府箕面市)製の「AeroRange2」だ。飛行時間15~40分程度といわれる従来型のバッテリー駆動式のドローンと比べて、長時間・長距離の飛行ができることが特徴だ。今回の検証実験ルートでは無給油で4往復以上が可能と試算される。

 この検証実験は、国土交通省、環境省の連携事業「平成30年度CO2排出量削減に資する過疎地域等における無人航空機を使用した配送実用化推進調査」として全国5地域で進められている検証実験の1つ(国交省による関連発表)。

 検証実験では、自動車とドローンでの配送を比較した際のCO2(二酸化炭素)排出量削減効果と費用対効果を算出する。また、利用者視点から、過疎地域にドローン物流を定着化させるために必要な事業採算可能性の検証、安全性の課題、技術的課題、法律、規制における課題も洗い出す。

 主催者によると、ハイブリッドドローンは国内でまだ実用化が進んでおらず、実証実験で使用されるのは国内初という。成功すれば長距離配送サービスの実現に向けて前進する。