東京2020大会後の神宮外苑地区のまちづくり指針の対象区域(資料:東京都)
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 東京都は、東京2020オリンピック・パラリンピック後の神宮外苑地区における、民間主体のまちづくりに向けた指針を11月22日に公表した。神宮外苑地区を対象に、まちづくりの目標や誘導方針、都の公園まちづくり制度を活用する際の要件を示すことで、民間事業者が事業計画を作成する際の指針とし、また民間事業者が作成する公園まちづくり計画を都が審査・確認するための基準とする。

 公園まちづくり制度は、都が2013年12月に創設したもので、都心部で長く未供用状態が続く都市計画公園・緑地を対象に、民間による整備を促す制度だ。公園まちづくり計画とは、公園まちづくり制度を活用して民間が作成する事業計画のことを指す。

 神宮外苑地区まちづくり指針の対象区域は主として、神宮外苑地区地区計画の区域(約64.3ha)のうち、地区整備計画が未策定の区域(約40.6ha)。緑豊かな風格ある都市景観の保全と、世界に誇れるスポーツクラスターを目標に、「高揚感のあるスポーツとアクティビティの拠点」、「歴史ある個性を生かした多様なみどりと交流の拠点」、「地域特性を生かした魅力的な文化とにぎわいの拠点」の3つを備えたまちの実現を目指す。

 神宮外苑は大正時代にスポーツ拠点地区として創建された歴史を持ち、一帯には各種スポーツ施設が集積、豊かな緑に恵まれている。一方で、施設の老朽化や陳腐化、歩行空間の不足、バリアフリー化の遅れなどが課題だ。そこでまちづくりの誘導方針には、「競技などの継続に配慮した大規模スポーツ施設の連鎖的な建て替え」、「広場空間の整備や各施設との連携」、「バリアフリー対応の歩行者ネットワーク形成」などが挙げられている。また、土地利用の方針として「豊かなみどりと歴史の継承エリア」「スポーツ文化発信エリア」「機能複合・高度化エリア」の3つのエリア特性区分が設定されている。

土地利用の現況(資料:東京都)
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緑化の現況(資料:東京都)
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エリア特性区分・ゾーンイメージ(資料:東京都)
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 指針では、都の「公園まちづくり制度」の活用要件を示している。神宮外苑地区では、今回の指針に示されたまちづくりの誘導方針に整合していること、地区外貢献として地下鉄駅からの円滑なネットワークの形成に資する動線整備を行うこと、などを要件としている。

東京都の「公園まちづくり制度」を活用したまちづくりのフロー(資料:東京都)
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東京都の「公園まちづくり制度」の活用イメージ(資料:東京都)
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