車泊サービスを導入する福岡県大木町の「道の駅おおき」(資料:トラストパーク)
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車泊事業の展開イメージ(資料:トラストパーク)
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 九州周遊観光活性化コンソーシアム(※)の代表機関であるトラストパーク(福岡県福岡市)は11月19日、熊本県と長崎県の一部地域で実証実験を進めてきた「車泊(くるまはく)」の事業を、全国展開すると発表した。

 車泊事業とは、道の駅や観光地の夜間の不稼働時間帯の駐車場などを利用し、車中泊を可能とする有償サービスなどを提供する事業。九州周遊観光活性化コンソーシアムには九州地方の自治体やシェアリングサービス事業者などが参加しており、2017年11月から熊本県や長崎県で車泊の実証実験を実施。車中泊を有償化するルール整備や地域滞在消費を促進する取り組みを進めてきた。今年11月には、長崎県島原市にある島原城において、旅館業法による簡易宿泊許可を取得し、城内に設置してあるキャンピングトレーラーに宿泊する「お泊り体験プラン」の実証も開始している。

 車泊サービスを考案した背景には、旅行者の車中泊による夜間の火気使用やごみ放置などのマナー問題があった。車泊サービスでは、管理者と宿泊者の間で契約を結ぶためルールが守られるようになる。また、これまで宿泊施設が少なかった地域にも車泊利用者が立ち寄り、消費が促進されるといった効果などが見込めるようになる。

 車泊サービスでは現在、例えば駐車場の給電制御装置に予約QRコードをかざすことで、電気が使えるようになっている。コンセントからは計1500Wまで供給でき、電気ストーブで暖を取ったりホットプレートで調理したりするなど、ひと味違うアウトドアが楽しめる。地域によっては温浴施設が近くにあり、テーブルやテントなども貸し出す。料金は場所や時期によって変動する。

 今回、実証事業開始から1年経ち、各地から導入要望なども寄せられたため、広域展開に踏み切る。熊本・長崎県以外では、まず福岡県大木町の「道の駅おおき」において、12月中に車泊サービスを開始する計画だ。このほか、広域観光ルート開発に向けての取り組みの1つとして、大手旅行会社と「航空機×キャンピングカー(車泊)」のトライアルツアーなども計画中だという。

 トラストパークの担当者は「現在山口県や東京都で車泊を始めたいという問い合わせをいただいた。関連する展示会やイベントなどでサービス紹介を続けて、全国で利用できるように整備したい」としている。

九州周遊観光活性化コンソーシアム参加団体一覧
トラストパーク、熊本県阿蘇市、南阿蘇村、和水町、五木村、錦町、長崎県島原市、長崎県川棚町、特定非営利活動法人 価値創造プラットフォーム、九電テクノシステムズ、イー・フォレスト、軒先、ガイアックス、notteco、RVトラスト、よかネット、長崎国際大学国際観光学科尾場研究室、くるま旅クラブ、一般社団法人日本RV協会、九州・沖縄「道の駅」連絡会事務局