沖縄県は、県の振興計画「沖縄21世紀ビジョン基本計画」(2012年5月策定)などに基づき、宮古島市与那覇前浜地区に、新たに県営の宮古広域公園(仮称)を整備する。Park-PFIやPFIなどPPP手法を活用し、可能な限り広範囲で公園の整備や管理を可能とする事業スキームを想定しており、広く民間事業者に事業参画可能性や公募条件について意見を聞くサウンディング型の市場調査を実施する。集めた意見を公募内容に反映したい考えだ。

宮古広域公園(仮称)の鳥瞰図(出所:沖縄県)
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主な配置予定施設(出所:沖縄県)
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市場調査の対象(出所:沖縄県)
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 調査は2021年1月に、宮古市での対面やオンラインなどの方式で実施する。参加を希望する事業者は、2020年12月21日までに所定の参加申込書と事前アンケートを電子メールで送付する。

 宮古広域公園は、宮古の海と海辺を生かし、多様なレクリエーションを提供できる公園として計画した。「ミャークヌ・オー・イム・パーク(宮古の青い海公園)」をビジョンに掲げ、「美しい海辺の景観や自然を守り育てる公園」、「海や海辺での多様なレクリエーションを提供する公園」、「海と結びついた生活や遊びを体験できる公園」の実現を目指している。2018年9月時点での想定では、国内外から年間約73万人の利用者を見込んでいる。

 計画地は、ビーチに面した50万m2の土地で、保安林指定の樹林帯を含む。ビーチは利便施設を整える以外は自然のままとし、樹林帯は体験などに活用する。そのほかの部分は集客施設や広場、スポーツ施設などを整備する。園地は、エントランス、観光・レクリエーション、健康・スポーツ、海辺の森保全・活用、海岸保全・活用の5つのゾーンに区分けし、広場や遊具のほか、観光果樹園、林間キャンプ場、スポーツパーク、宮古馬牧場、マリンスポーツの拠点となるマリンハウス、海水浴客用のビーチハウスなどの施設を配置する予定だ。

 民間活力の導入を予定している施設は、新設するマリンハウスと再整備するビーチハウス、観光農園と牧場を除く公園全体だ。ビーチハウスは、海水浴などのマリンレジャーを楽しむ利用客向けに、眺望を生かした飲食店、物販・軽食店舗、ロッカールームやシャワー、トイレなどの便益機能、管理や倉庫などの管理機能を整備する。マリンハウスは、カヤックなどマリンスポーツの拠点として、受付と物販の機能を持つマリンショップ、艇庫、飲食店、ロッカールームやシャワー、トイレなどの便益機能を備えたサービス施設とする。

 事業手法として、県は2つのパターンを想定している。1つは、Park-PFI(公募設置管理制度)により公園全体を整備し、指定管理者制度で管理するスキームだ。公募対象公園施設としてマリンハウス、ビーチハウス、事業者提案による収益施設を整備し、そのほかの部分は、特定公園施設として事業者が整備した後、県が買い取る。整備後は、事業者は指定管理者として園地全体を管理し、収益施設は設置管理許可を受けて運営する。

 もう1つが、PFI制度により、収益施設を含めた公園全体を民間事業者が一括で整備し、管理運営するスキームだ。マリンハウス、ビーチハウス、事業者提案による収益施設はBOT方式、そのほかの部分はBTO方式で整備・運営をする。

 県が提示するこれらの事業計画を踏まえ、調査では、想定事業スキームに対する意向、事業範囲への意見、事業範囲、駐車所、使用料など事業性に関する要素の確認、民間収益施設の機能や規模の提案、および応募要件に関する意見、新型コロナウイルス感染症の影響など当該事業で想定されるリスクなどについて、対話を交わす。

 調査は公園の広範囲にわたる建設・運営事業を対象としており、維持管理やテナント出店に特化した事業者は対象外とする。2021年1月13日と14日に宮古島市にて対面で行うほか、1月12~29日の期間に東京都または那覇市での対面、もしくはWeb会議システムによる遠隔対話にも対応する。調査の結果は、概要を県のウェブサイトで公表する予定だ。