歴史的建造物7施設の位置(資料:竹原市)
歴史的建造物7施設の位置(資料:竹原市)
[画像のクリックで拡大表示]
1691年築の旧吉井家住宅(資料:竹原市)
1691年築の旧吉井家住宅(資料:竹原市)
[画像のクリックで拡大表示]

 広島県竹原市は、町並み保存地区等にある市有7施設の歴史的建造物を社会実験として活用する事業者を募集中だ。2022年1月12日まで現地見学を開催している(参加申し込みは2021年12月28日まで)。1月12日まで質問も受け付ける。応募書類は2022年1月19日までに提出。書類審査とヒアリングを経て、実施候補者を1月下旬頃に決定する。

 竹原市では、町並み保存地区(本町三丁目)を定期的に修理し、有効活用して後世へ継承する方針。市有施設は、施設ごとに機能を定めて民間運営を導入する方向性で、直営化やサウンディングなどに取り組んでいる。今回は、歴史的建造物について、新たな民間運営の導入に向けて社会実験を行う。

 対象となる施設は、竹原市歴史民俗資料館、旧光本家住宅、竹原市町並み保存センター、旧吉井家住宅、旧上吉井家住宅、旧松阪家住宅、旧森川家住宅の7つ。7施設のうち2施設以上を使用して、自ら提案した方法で事業を実施する事業者を募集する。実施期間は2022年1月から2023年2月で、中間評価と最終評価を行う。

 旧吉井家住宅と旧松阪家住宅、旧森川家住宅は「竹原市重要文化財」に指定、竹原市歴史民俗資料館と旧光本家住宅、旧上吉井住宅は「重要伝統的建物物群保存地区を構成する伝統的構造物」に特定されている。最も古い旧吉井家住宅は1691年築で、敷地面積は約1100m2。現在7施設のうち5つは公開され、4つは有料となっている。有料4施設の2019年度の合計入館者数は4万4551人、伝統的建物群保存地区の2019年の観光客数は33万8517人。

 提案には、今回の社会実験のための全体ビジョンを提案。その上で、7施設のうち2施設以上を活用して地区の賑わい創出や回遊性向上などにつながる活用方策を実験的に実施し、その後も継続的な活用が期待される事業を行うことが求められている。活用の内容については、幅広く民間のアイデアを募るため、市では最低限度の条件だけを提示し具体例は挙げていない。

 提案者は、社会実験後も継続的に使用可能な設備などで事前に設置や改修が必要な部分は、その内容と概算費用も併せて提案する。月額使用料は事業者の提案に基づき決定する。事業の収益は事業者のものとして、事業内容と収支を中間および最終時に市へ報告する。