送迎サービスの様子(提供:モビリティワークス)
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 社会福祉法人悠々会(東京都町田市)は、町田市の鶴川団地で、買い物や外出に困っている高齢者を対象とした送迎サービスを12月3日から開始した。この送迎サービスは社会福祉法人悠々会が事業主となり、鶴川団地地域支えあい連絡会が運用、UR都市機構が駐車スペースや電源設備等の施設を提供、モビリティワークス(東京都町田市)が車両の提供や事業のコーディネートを担当する。町田市、国土交通省が、ナンバー取得や自家用有償旅客運送の登録を手続き面でサポートしている。

 送使用する車両は、国道交通省が普及を推進する「グリーンスローモビリティ(略称:グリスロ)」に相当する電動カートだ。グリスロとは、「電動で、時速20km未満で公道を走る、4人乗り以上のモビリティ」のことで、地域が抱える様々な交通の課題解決や低炭素型交通の確立を期待している。同省によると、グリーンスローモビリティの自家用有償旅客運送による本格事業開始は全国初だという。

 送迎サービスの運転手は、グリーンスローモビリティを運転する際のルールや操作方法についての座学と実車を用いた実技講習を受講した地域住民が務める。事業は11月1日から登録や予約の受付けや運転講習を実施し、12月3日から実際の送迎を開始した。

 運行エリアは、鶴川2、5、6丁目団地と鶴川団地センター名店街との間。鶴川団地の居住者で、介護保険で「要支援」の認定を受けるなど外出が難しい住民が対象。送迎は無料だが、地域住民らでつくる「鶴川団地地域支えあい連絡会」への事前登録が必要(登録料は年間500円)。運行は火曜日と金曜日の週2回、それぞれ10人程度を予定している。「現状は火曜日と金曜日の運行としているが、曜日は利用者のニーズに応じて柔軟に対応する予定」(モビリティワークスの担当者)。

送迎サービスの運行エリア(提供:国土交通省)
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 1960年代後半に町田市の高台に建設された鶴川団地は、近年住民の高年齢化が進み、住民の生活のため移動手段の確保が急務となっていた。今回のサービスはこの課題解決に向けたものである。市内の各種25団体で構成される「まちだ○ごと(まるごと)大作戦実行委員会」が取り組みを資金面で支える。車両のリース代や保険料などの経費の一部を悠々会に助成金として支出する予定だ。

 運行を開始してからの反応は非常に良好。「また利用したい」との意見が多く届いているという。モビリティワークスの担当者は「地域住民の気軽に利用できる移動手段として定着してほしい。電気カート(グリーンスローモビリティ)を用いた事業を行うことで団地住民の生活向上や町田市のイメージアップ、高齢者の免許返納につながることを期待している」と言う。

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