東京都八丈町は2020年12月、応用地質、日本工営、みずほ銀行、みずほ情報総研(東京都千代田区)、Blue Lab(東京都港区)と共同で、防災IoT(インターネット・オブ・シングズ)センサーを活用した「スマート防災」の実証実験を開始した。八丈町の八丈島地区に、応用地質が開発した土砂災害検知や増水検知のIoTセンサーを複数設置して、土砂災害の発生や水路の増水状況をモニタリングする。実験期間は6カ月を予定しているが、土砂災害や増水の発生状況によってデータの収集量が変わるため、多少前後するとしている。

土砂災害の発生を検知する応用地質のIoTセンサー「クリノポール」(右)と水路の増水を検知する応用地質のIoTセンサー「冠すいっち」(左)<br>(出所:八丈町、応用地質、日本工営、みずほ銀行、みずほ情報総研、Blue Lab)
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土砂災害の発生を検知する応用地質のIoTセンサー「クリノポール」(右)と水路の増水を検知する応用地質のIoTセンサー「冠すいっち」(左)<br>(出所:八丈町、応用地質、日本工営、みずほ銀行、みずほ情報総研、Blue Lab)
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土砂災害の発生を検知する応用地質のIoTセンサー「クリノポール」(右)と水路の増水を検知する応用地質のIoTセンサー「冠すいっち」(左)
(出所:八丈町、応用地質、日本工営、みずほ銀行、みずほ情報総研、Blue Lab)

 防災IoTセンサーが収集したモニタリングデータはクラウドで稼働するサーバーに集約し、事前に設定した安全基準を超えたとき、関係者にアラートを通知する。実証実験では、住民や観光客の避難誘導について、このアラートの有効性を検証する。さらに、日本工営が実験の結果を踏まえて、どのような防災対策やまちづくりを行うべきかをコンサルティングする。

IoTセンサーのモニタリングデータ監視画面(出所:八丈町、応用地質、日本工営、みずほ銀行、みずほ情報総研、Blue Lab)
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IoTセンサーのモニタリングデータ監視画面(出所:八丈町、応用地質、日本工営、みずほ銀行、みずほ情報総研、Blue Lab)

 八丈島は年間降水量が3000mmほどになる多雨地域であり、なおかつ火山由来の地質条件もあって、土砂災害の潜在的な危険地域を数多く抱えている。離島という条件下では限られた人員や物資で防災対策を行う必要があるため、島内の状況を迅速に把握して防災対策の時間を確保することが重要な課題となっている。

 みずほ銀行とみずほ情報総研は、みずほ銀行が出資するインキュベーターのBlue Labと共に2020年8月、八丈島でデジタルテクノロジーなどの社会実装を通じた地域課題の解決を図る「スマートアイランド化」の実現に向けた取り組みを開始している。今回の実証試験では「島のかかえる地域課題の解決」に向けて、スマート防災の実現に協力するとしている。