ドコモは20年春に5G商用サービス開始、北九州市と連携

NTTドコモの本高祥一氏(写真:萩原詩子)
NTTドコモの本高祥一氏(写真:萩原詩子)

 基調講演には、NTTドコモ法人ビジネス本部 法人ビジネス戦略部長の本高祥一氏が登壇。「5G時代のビジネス創出に向けた取り組み」を語った。

 「5Gは4Gの20倍という“高速・大容量”が注目されるが、それは特徴の一つに過ぎない。“低遅延”、すなわちタイムロスがないこと、デバイスの“多数接続”という特徴もある。5G単独で何かができるわけではなく、人体に例えれば頭脳に相当するAI、手足に相当するIoTとの組み合わせが必須で、これをつなぐ神経系統が4Gから5Gに変わると考えればよい」

 総務省は、5G普及の優先順位を、4Gまでの人口カバー率から「事業展開の可能性」に転換する方針を示している。「つまり、都市・地方を問わず、必要とされる場所から適切な機能を展開していくということ。5Gの低遅延性は遠隔医療や自動運転において特に重要だ。僻地の病院や技術革新が求められる農地など、社会課題を抱える地域から始めていく」と本高氏。NTTドコモは、2020年春の5G商用サービス開始を目指す。

 本高氏は、九州でのNTTドコモの5Gの取り組み(実証)事例として、熊本県阿蘇市における給電ドローンによる4K映像伝送、ハウステンボス(長崎県佐世保市)でのロボットガイドや車いす自動運転の実証実験、沖縄でのMRによる歴史的建造物の再現体験コンテンツ配信を紹介。給電ドローンは長時間連続飛行が可能で、高精細の映像を伝送することにより、災害時の被害把握や負傷者・不明者の捜索に役立つ。

5Gを活用したNTTドコモの取り組み例:阿蘇市で給電ドローンによる4K映像伝送を行った(NTTドコモの投影資料より)
5Gを活用したNTTドコモの取り組み例:阿蘇市で給電ドローンによる4K映像伝送を行った(NTTドコモの投影資料より)
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 NTTドコモは日本の人口の3分の2強をカバーする7000万人の会員を持ち、3万項目のデータ(利用者の許諾を得た上で、匿名性を担保したもの)を保有する。既に企業との連携では、タクシーの需要予測、飲食店の売り上げ予測などで成果を挙げている。自治体では初となる北九州市とのデータ連携を通じて「産官学で新しい価値を協創していきたい」と本高氏は語った。