2021年1月19日、「日本型デジタル社会実現に向けたオール・ジャパンサミット」がオンライン開催された(主催:一般社団法人スマートシティ・インスティテュート)。来賓挨拶などで登壇した3人の大臣、国会議員の発言(ビデオメッセージを含む)の概要を中心にお伝えする。なお、講演の動画は「日経チャンネル」で閲覧できる。

社会の基本データ整備を進める

登壇した平井卓也デジタル改革担当大臣

 「デジタル庁創設と目指すべきデジタル日本の姿」と題した来賓挨拶で、平井卓也デジタル改革担当大臣は、「スマートシティにおけるアーキテクチャや、都市OSなどの知見を広く共有することは、日本型のデジタル社会の実現において大切だ」と述べた。

 平井氏は、2021年に本格始動する予定のデジタル庁では「システムのアーキテクチャを見直すところから始める。地方自治体と政府のデジタル化の取り組みは、『デジタル改革共創プラットフォーム』をつくる中で情報共有をしながら進めていきたい」として、「国民が望む、国民が幸せになれるようなデジタル化」を進めるための協力を呼びかけた。

 さらに、デジタル化の前提として、公的機関などで登録・公開され、様々な場面で参照される人、法人、土地、建物、資格など社会の基本データ、すなわちベース・レジストリ(台帳)の整備を進めていくと述べた。また、デジタル改革アイデアボックスを、デジタル庁への常設の意見の受け皿として活用していく意向を示した。

DXによるプッシュ型の行政を進めたい

登壇した河野太郎規制改革担当大臣

 河野太郎規制改革担当大臣は、来賓挨拶「規制改革によるデジタル社会実現の加速」の中で、デジタルトランスフォーメーション(DX)はこれからの社会に不可欠だと述べた。

 「デジタルトランスフォーメーションと聞いて、無機質なもの、例えばチャップリンの映画『モダン・タイムス』を思わず思い浮かべたという方が何人もいた。私たちが目指すこれからの日本社会では、少子高齢化が進む中、人の温もりを大切にしなければならない。これまでの行政は国民の皆さんを様々な集団としてしか捉えられなかった。デジタル化により本当に支援が必要な方に行政から支援の手を差し伸べるプッシュ型の行政を進めたい。人が人に寄り添う――。そのためにデジタルトランスフォーメーションが必要だ」(河野氏)

 さらに河野氏は、「人口減少が続く中、人間がやらなくてもいい仕事はAIやロボットに任せて、本当に人がやらなければならない仕事は人間がやるメリハリが必要だ。政府では、多くの手続きでハンコを要求していたが、認印のような個人認証にならないものをやめて、印鑑登録した印鑑などを用いる手続きだけに絞り込んだ。私のところで規制改革を推し進め、そして平井大臣にデジタル化を進めていただくことでDXを進めていく考えだ」と述べた。