法務省:再犯防止分野のSIBを2020年度に具体化

 法務省は、再犯防止活動に民間のアイデアやノウハウ、資金を活用するため、調査研究を行ってきた。再犯防止活動とは、犯罪者が再び罪を犯さないように、刑務所での指導や職業訓練、出所後の社会復帰の支援などを行うこと。もともと、SIBは英国の刑務所の事業に導入されたのが世界初の事例であり、その後も米国やニュージーランドなどで再犯防止にSIBの仕組みが用いられてきた。

法務省 大臣官房秘書課企画再犯防止推進室の岡本泰弘補佐官(写真:赤坂 麻実)

 自治体で再犯防止活動に取り組むことの意義について、法務省 大臣官房秘書課企画再犯防止推進室の岡本泰弘補佐官は次のように説明した。「罪を犯す人は、高齢、障がい、貧困、薬物などへの依存など、簡単に改善されないような問題や困難を抱えている。息の長い支援が求められるが、刑事司法関係機関では指導できる期間が限られているため、関係省庁や民間団体、地域と連携した取り組みが求められている」。国と地方公共団体の協働による再犯防止活動については、2018年度からモデル事業(注:PFSではない)を実施しており、2020年度に効果を検証する。

■再犯防止活動への民間資金等の活用のための調査研究
(資料:法務省)
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 2019年度は、再犯防止分野のSIBスキームを築くための調査研究をみずほ情報総研に委託した。この調査研究では2件の案件組成を目指しており、2020年2~3月に調査報告がまとまる見込み。2案件は、少年院を出た後の学習支援、ギャンブル依存に焦点を当てた指導・支援に関わるものを検討しているという。これによって組成した案件を2020年度に具体化していく。さらに、再犯防止の広報啓発活動にもPFSを導入する。毎年7月の「再犯防止啓発月間」に法務省が開催してきたシンポジウムを、2020年はPFS方式で行う予定だ。