西宮市:市民を安心させる情報発信は市長の役割

兵庫県西宮市の石井登志郎市長(写真:柏崎吉一)
兵庫県西宮市の石井登志郎市長(写真:柏崎吉一)

 人口49万人の中核市である西宮市の石井登志郎市長は、「市民への情報発信は、決められた手順やマニュアルがある場合は、職員だけでも対応できるようになっている。市長の仕事は、市民に寄り添う発信をすること、不安を和らげること」と述べた。

 石井市長は日ごろ投稿しているTwitterを活用して、自ら災害の情報や行政の対応状況を伝えるメッセージを発信する取り組みを行っているという。他の3市長の発言からも、市民にとって身近なSNS(交流サイト)を災害時の情報発信手段としても重視していることがうかがえた。

 石井市長が就任してまもなく、西宮市は2018年7月の集中豪雨(平成30年7月豪雨)、8月の台風20号、9月の台風21号により立て続けに被災した。台風21号では、関西電力による近畿各地への電力供給がストップし、西宮市内も8万戸が停電。日常生活にも支障が出た。

 西宮市にも市内外から問い合わせが殺到した。「当時、市でも関西電力とは連絡が取れなくなり、停電に関する情報を迅速に把握できなかった。このような想定外の事態では、マニュアル通りの対応では進まない。限られた情報の中で、市民への物資の手配などに関する判断を迫られた」(石井市長)。

 西宮市は、2021年4月に第二庁舎(危機管理センター)の運用を始める。目指すのは、庁内組織間、市民、市職員、防災関係機関との情報共有だ。災害対策本部室、オペレーションルーム、通信受付室などを配置して、多様な情報の収集の効率化、情報の一元管理とGIS(地理情報システム)の活用、効果的な情報発信などを行い、市民の自助・共助を支援する。