データの活用で前倒しの介入を

 万博に向けた取り組みとして、宮田氏はデータの活用を挙げる。「これまでは何かが起こってから支えるという形だったが、データの活用によりその手前、困難な状況になる前に支えていけるようになるのではないかと考えている」(同氏)。

慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室教授の宮田裕章氏。データをつなぐことで人々の生活を支えるという将来像を語った
慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室教授の宮田裕章氏。データをつなぐことで人々の生活を支えるという将来像を語った
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 例えば、認知症につながりやすいとされるフレイル(虚弱)の状態では、平均歩行速度が落ちる。従来はテストを行わないと分からなかったが、現在はスマートフォンのヘルスケアアプリでこうした変化を簡単に追跡可能だ。平均歩行速度が落ち始めたところで介入できれば、改善が見込みやすくなる。「病気の手前の段階で介入することで、病気そのものを減らすと共に豊かに生きていく時間を支えていけるようになる」(宮田氏)とした。