「Beyond Health」2019年7月4日付の記事より

 理化学研究所が中核機関となって推進するオープンイノベーションプラットフォーム「健康“生き活き”羅針盤リサーチコンプレックス」。24大学・研究機関、112社・団体、3オブザーバーが参画し、革新的なヘルスケア産業の創出へとつなげる取り組みを進めている。

 この健康“生き活き”羅針盤リサーチコンプレックスが主催するピッチコンテスト「ヘルスケア ビジコン in KOBE」が2019年7月1日、神戸市内で開催された。コンテストにはベンチャーを中心に12社が登壇し、それぞれの取り組みに関するピッチを繰り広げた。

「健康関数」「市民PHR」「情報銀行」がテーマ

 今回のピッチコンテストの特徴は、「健康関数」「市民PHR」「情報銀行」の活用や連携をテーマとしてコンテスト挑戦者を募集したこと。これらは、いずれも健康“生き活き”羅針盤リサーチコンプレックスがかかわっている取り組みである。

健康生き活き羅針盤リサーチコンプレックスの渡辺氏(写真:Beyond Healthが撮影、以下同)
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 「健康関数」は、個人の健康度合いを総合的に指標化する手法として開発したもの。「これまでの研究で、健康が損なわれるのは生体酸化、修復エネルギーの低下、局所炎症、自律神経機能の低下が影響していることが分かってきた。これらを様々な計測によってデータ収集し、健康度を2次元のポジショニングマップに表現する手法」(理化学研究所 健康生き活き羅針盤リサーチコンプレックス 推進プログラム プログラムディレクターの渡辺泰良氏)だという。

 「市民PHR」は神戸市が2019年4月から運用を開始したプラットフォーム。歩数や食事などの生活データと健診データを統合管理できる。自分が目指す健康像を設定し、その実現のための健康アドバイスや保健指導などもアプリを通して提供される(関連記事)。

 「情報銀行」は参画企業の1社である三井住友銀行が取り組んでいる事業で、個人との契約に基づき自らのためにパーソナルデータの管理や運用を行うプラットフォームである。大阪大学医学部附属病院と共同で実施した実証実験では、医療機関の医療データを同社が運用する情報銀行でユーザー自らが管理し、医療連携などで活用することを検証した。