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テクノロジー×インバウンドの現在と未来、自治体首長と先端企業が議論

インバウンド・ジャパン2017の特別セミナーレポート

小口正貴=スプール【2017.8.16】

2017年7月19日~21日にかけ、東京ビッグサイトにて開催された「インバウンド・ジャパン2017」(主催:日経BP社)。初日の19日には、企業と自治体による特別セミナー「自治体の悩みを解決! 全国自治体企画会議」が開かれ、大きな注目を集めた。

「インバウンド・ジャパン2017」の会場の様子(写真:小口正貴)
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 特別セミナーは、先進的な取り組みを実践する自治体と、革新的なサービスを手がけるテクノロジー企業が参加。「地域資源×テクノロジー×共創」をテーマに、自治体の悩みを解決し、地域活性化を実現する方策を探った。

 自治体首長は新潟県三条市長の國定勇人氏と和歌山県高野町長の平野嘉也氏、テクノロジー企業にはUber Japan執行役員社長の高橋正巳氏とXPJP代表取締役社長の渡邉賢一氏、Airbnb Japan公共政策担当部長の山本美香氏が登壇した。企業のカテゴリーは順に、モビリティ、映像、宿泊となる。モデレーターは日経BP総研社会インフラ研究所の安達功所長が務めた。

工場を一般に公開する「燕三条 工場の祭典」

 まずは、全国467の自治体が参加する「2020年東京オリンピック・パラリンピックを活用した地域活性化推進首長連合」(以下、オリパラ首長連合)との連携企画だ(参加自治体数は2017年7月時点)の会長も務める國定氏が、三条市の町おこしイベントである「燕三条 工場の祭典」(以下、工場の祭典)について発表した。新潟県の中央に位置する三条市と燕市を舞台に毎年開催されているイベントで、2013年からスタート。今年で5年目を迎え、2017年は10月5日~8日の4日間で開催する予定だ。

新潟県三条市長の國定勇人氏(写真:小口正貴)
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「燕三条 工場の祭典」のウェブサイト
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 工場の祭典は、地域の工場を開放し、ものづくりの現場を来場者に体感してもらうイベントだ。来場者は、職人たちの作業の様子を間近に見たり、ワークショップに参加したり、地元の工芸品を購入できたりする。

 「どうやってこの地域が持つ価値観を多くの方に伝え、共感を覚えてもらい、1本1万円の包丁を手に取ってもらえばいいのか。そのためにものづくりの現場を開放し、商品の舞台裏を見せる。そして作り手ではなく、ユーザーの皆さんにストーリーを作ってもらうことにした」(國定氏)

 人口約18万人の燕三条地域は、全国的にも金属加工産業の盛んな地域だ。自動車関連部品や建築資材といった金属加工部品をはじめ、ノーベル賞授賞式後の晩餐会で使われるカトラリー(ナイフ、フォーク、スプーンなど)、セレブ御用達の爪切りなど、世界中に愛好者が多い。かつて米アップル製のオーディオデバイス、iPodの鏡面研磨をこの地域の研磨業者が担当していたことでも知られる。

 「こういった話題になる例はあるが、知られていない。そこに地域資源の発掘と周知の難しさがある」――。國定氏はこのように切り出し、工場の祭典を始めた狙いとして、価格競争から脱却するブランディング、 “ものづくりの街の匂い”を広めることなどを挙げた。

 OEM供給する企業が多く、当初は工場を公開すること自体に難色を示す企業も多数あった。だが、作業工程を見てもらうことで、これまで接点のなかった多くの人たちにファンになってもらえる。そう考える企業が増え、今では100社近い企業や事業所が参加する。年々来場者数は増加し、2016年には初年度の約3.5倍となる3万5143人を集め、県外からの来場者は約40%に達した。

 工場の祭典が成功した理由について國定氏は、「(イベントの企画については)地元の人材だけに固執せず東京から積極的に人材を登用してブランディングに務めたこと」だと説明する。イベントの洗練された世界観を象徴するのがピンクとグレーのストライプで彩られたイメージカラー。工場のイメージを覆すポップなカラーリングにより「工場の祭典の世界観を築き、洗練されたイベントを作ることができた」と國定氏は話す。

 2014年にはイタリアの「ミラノサローネ」、2017年には「台湾文博会」と積極的に海外にも進出している。1つ1つ実績を積み重ね、いずれは燕三条に来てもらうだけではなく、工場の祭典を県外、あるいは世界に対して広げていくビジョンを示した。

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